【外信コラム】韓国人被爆者への支援 日本からの基金は食いつぶされた… 

2016.05.30

 オバマ米大統領の広島訪問で韓国では、被爆当時、広島や長崎に居住していた韓国人被爆者のことが思い出したように話題になった。被爆者の約1割が韓国人だったといわれ、そのうち戦後、韓国に引き揚げた人々に対する日本からの支援運動は1970年代以降、本格化した。

 日韓国交正常化が1965年だから、それまではいわば「見捨てられた在韓被爆者」で、その存在を訴えた同じタイトルの本が日本で70年に初めて出版されている。問題が韓国や米国に関わるものだったため当初は、歴史的贖罪(しょくざい)意識が強くかつ反米・反日的な左派・リベラル勢力に関心が強かった。

 その後、官民双方で支援が続けられ、90年には日本政府が「人道医療支援基金40億円」を提供している。昨年末、日韓で合意した新たな慰安婦支援が10億円だから、四半世紀前の40億円は相当大きい。

 この基金は韓国側で医療支援や福祉会館建設などに使われたが、結果的には長期的かつ効果的な運用に失敗し、「食いつぶされた」といわれる。そのあげく韓国マスコミには「日本は何もやっていない」「冷淡だ」といった非難がいつもの“日本たたき”として出る。

 何をやっても評価されず、文句ばかり言われ続けたのではヤル気はうせます。(黒田勝弘)

 

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