(啓一郎)兵隊?通勤タイプ。
うわごめんなさい!
(唯)戦争ってどんな感じ?
(啓一郎)会社の命令で来ているだけなんだ…。
(愛子)美人税?
(和美)美人は得だから…。
(愛子)私って美人ですよね?
(おっさん)それでは第1問。
(古賀)誰ですか?
(おっさん)ビートルズが発表した4枚目のシングルのタイトルは?
(古賀)『シー・ラヴズ・ユー』
(おっさん)正解。
(健二)母さんがロボットだったんだよ。
(受付嬢)まさにユートピアなのです…。
(健二)偽物の人生なんかまっぴらだよ!・
(女性たちの泣き声)
(叫び声)
(ストーリーテラー)1865年アメリカの大統領エーブラハム・リンカーンは射殺される数日前に3日間続けて殺される夢を見ていたといいます。
暗殺当日いつもはボディーガードに「おやすみ」と言う彼が「さようなら」と言ったのは偶然だったのでしょうか?また1912年にタイタニック号が沈没した直後何百人もの人がその事故に関する夢を見ていたと証言しています。
その証言者のうちの19人の夢は日付が刻印された手紙の記録などから嘘ではないことが証明されています。
夢のメカニズムは現代においても明確には解明されていません。
夢の世界は時に突拍子もなく暗示的で見る者を不安にさせます。
こよいご紹介する4つの奇妙な物語。
これらが皆さんにとっての予知夢にならなければいいのですが。
(平田)おい瀬戸プレゼン資料の下書きは?
(和美)やってます。
(平田)いつまでかかってんだよ。
早くしろ!
(絵里)確認お願いします。
(平田)やり直し。
もっと趣旨を明確に。
使えねえなホントに。
(平田)おい誰だよこの見積作ったの。
「ルノテック」が「ルノテツク」になってんだろ!誰だって言ってんだよ!
(愛子)私です。
(平田)えっ?
(愛子)すみません。
すぐに作り直してきますんで。
(平田)愛子ちゃん…。
(愛子)本当に申し訳ありません。
いいよもう。
それより…ごめんね。
びっくりした?
(愛子)いえ。
(平田)小文字がね全部おっきくなっちゃってんだよね。
何じゃありゃ。
(絵里)私らと対応全然違うし。
(平田)打ち方分かる?あっ…。
(平田)最初「X」を…。
(店員)日替わりランチでございます。
(和美)えっ何で愛子にだけプリン?
(絵里)本当だ。
(愛子)2つもいいんですか?
(男性)何なら箱ごとどうぞ!
(愛子)あっいいですいいです。
(男性)えっ?そんなことおっしゃらずに。
(愛子)あっ。
あっ…じゃあ…。
(議長)内閣総理大臣。
(総理)え〜先ほどから申し上げているとおりわが国の財政が逼迫してる今新たな税金の導入は避けられません。
これは明らかな女性差別ですよ。
総理は女性をバカにしてるんですか!
(一同)反対!
(総理)とにかく美人の受ける経済的特権に目をつむるわけにはいきません。
わが国の財政を立て直すためには美人税…そう美人税の導入しかないのです!
(男性)号外で〜す。
号外で〜す。
(和美)下さい!
(男性)はい。
号外です。
(愛子)カットモデル?
(男性)モデルとしてヘアカタログに掲載したいんで。
あっでも…。
(絵里)タダでスタイリングしてもらえる上に雑誌だって。
美人は得だからね。
しょうがないよね。
あっ…あっすいません。
ごめん!待って…。
(男性)号外です。
(愛子)あっすいません。
待ってよもう。
(店員)ありがとうございました。
お一人さま税込み1,000円になります。
(絵里)は〜い。
ごちそうさまでした。
(和美)ごちそうさまです。
(愛子)ごちそうさまでした。
(電子音)あっお客さまちょっとお待ちいただけますか?
(愛子)あっ…。
(電子音)ジャッジメントジャッジメント。
(店員)ちょっと失礼しますよ。
あっ…。
ジャッジメント。
ジャッジメント。
イエスビューティー!
(店員)申し訳ありません。
お客さまは1,200円になります。
はっ?何で私だけ?美人税ですよ。
このレジのカメラがお客さまは美人税20%と判定いたしまして。
そんな…。
(店員)申し訳ありません。
イエスビューティー!
(店員)ちょっと足んないよ。
(愛子)えっ?
(店員)美人税20%。
悪いね〜。
私も若けりゃね〜。
(店員)いやおばちゃん大丈夫だよ。
(店員)えっえっ?そうかい?
(店員)そうだよ。
(店員)ありがとうございます。
(店員)ありがとうございました。
(店員)フフフフ…。
(リポーター)美人税についてはどう思われますか?
(男性)賛成だよ賛成。
だってよ今まで散々キャバクラのお姉ちゃんにいっぱいお金…。
いいんじゃないの?美人ってだけでちやほやされてるんだし。
導入前は一部で女性差別と言われた美人税ですが街の声は肯定的な意見が大半を占めています。
何だかな〜。
(男性)今日一杯行かない?
(女性)いいね!
(愛子)ありがとうございます。
よし。
えっ?
(愛子)どういうことですか?これ。
(平田)何が?
(愛子)何で私のお給料が先月よりも減ってるんですか?
(平田)ああ…。
今月から美人税が給料から天引きされることになってね。
そんな。
20%も引かれたら…。
(平田)ん〜そんな顔しないで。
ねっ?仕方ないだろ国が決めたことなんだから。
愛子ちゃんのためだったらいくらでもごちそうするから。
ねっ?笑って笑って。
ブ〜。
フッ。
(愛子)いったいどういうことですか?私に文句を言われましてもねえ。
何せ上が決めたことですから。
(愛子)美人税なんてこんなの差別です。
人聞きの悪い。
区別と言ってください。
それにあなたさっきから不公平だとか言っていますがホントにそうですか?
(愛子)えっ?その容姿に生まれたおかげで今まで得をしたことが何度もあったんじゃないですか?
(愛子)《そういえば…》《子供のころ失敗をしても大人たちはなぜだか私にだけは優しかった》
(男性)一人3,300円でお願いしま〜す。
(愛子)《大学のときも…》
(男性)あっいいよ愛子ちゃんは。
俺らが払っとくから。
(愛子)えっ?でも…。
(愛子)《そして今だって…》
(平田)いいよもう。
それより…ごめんね。
でもそれとこれとは…。
(職員)容姿に優れた女性が社会的経済的に利益を得ているのは明らかです。
美人税とはそういった不公平を是正するための税金でして…。
フフフフ…。
あのこう考えてみてはいかがでしょう?あなたの持つ美しさは国が定めた基準によって公に認められたと。
あのここだけの話ここに並んでいる美人の中でも20%の美人税を払っているのはあなただけなんです。
つまりあなたは国が認めた1ランク上の美人ということなんですよ。
(愛子)《国が認めた1ランク上の美人?》《私が?》
(女性)初めは「何これ」って感じたんですけど今はちょっぴり自慢?みたいな。
フフ…。
デートにも誘われることが多くなったし。
そちらの方はいかがですか?
(女性)前は親のこととか煩わしいと思うことも結構あったんですけど初めてかわいく産んでくれたことに感謝っていうか…。
自分に自信が持てるようになりました。
・
(足音)
(社員)あれが美人税20%の愛子ちゃんか。
俺告っちゃおうかな。
(社員)やめとけ。
美人税20%だぞ。
(女性)美人税込みで8,400円になります。
はい。
(女性)ちょうど頂きます。
バイバイ。
どうかこの線で契約を。
(男性)う〜ん…。
(愛子)どうぞ。
(平田)部下の愛子ちゃん。
美人税20%払ってるんですよ20%。
(生唾をのむ音)
(男性)でどこにサインすればいいのかな?
(平田)ありがとうございます。
(店員)美人税5%込みで1万8,900円でございます。
(店員)美人税20%で2万1,600円でございます。
(愛子)はい。
あっ…。
(愛子)これも美人の宿命か。
・
(和美)マジで美人税25%も払ってんの?
(絵里)雑誌には美人税20%だと芸能人並みって書いてありましたけど田島さん25%なら芸能人超えてるじゃないですか!
(麗子)そんなことないわよ。
(愛子)《秘書室の田島麗子》《高嶺の花》《うちの会社のマドンナ》
(麗子)ごめんなさい。
私お金も地位もない男には興味がないの。
ハハハハ…。
(愛子)《あの腹黒女が25%で何で私の美人税が20%なのよ》己田島麗子。
あ〜!
(愛子)《負けるか〜》
(愛子)《負けてたまるか〜》
(愛子)《目指せ美人税30%》お〜!ジャッジメントジャッジメントジャッジメントジャッジメントジャッジメントジャッジメント。
イエスビューティー!
(店員)美人税30%ですね。
お会計…。
(愛子)よっしゃ〜!勝った〜!よっしゃよっしゃ。
いや〜うれしい!やった〜!何か愛子最近キャラ変わったよね。
(愛子)残高2円。
自分を磨くためとはいえ使い過ぎた。
まあでも麗子に勝ったからよしとするか。
(和美)愛子大変大変。
田島さんが…。
えっ?
(絵里)ちょっと…。
どこにいるのよ田島麗子。
そこよ。
整形したって。
あっ…田島さんどうして?
(麗子)私美人でいるのに疲れちゃった。
美人税高過ぎて婚約者に逃げられたんだって。
マジか…。
早期退職ってどういうことですか?
(平田)上がな。
人件費削減のためだよ。
(愛子)でも契約だって取れましたし…。
いやね君のような美人がいると会社負担分の年金にも美人税が掛かるしまあ税務署の方もほら…なっ?じゃあ首ってことですか?そうは言ってないよ。
ただ君にしてもこれ以上会社に負担をかけると心苦しいだろ?なっ?前向きに考えてくれよ。
(愛子)ちょっ…。
(平田)あっ飯だったらいつでもまたごちそうするから。
(リポーター)今ちまたでは自分を美しくなく見せる不美人グッズが美人女性たちの間で売れに売れているんです。
世の男性たちが美人税の導入によりまして美しい女性たちと結婚するのを避けるようになったため結婚を望む…。
(愛子のため息)
(野々村)いけないな。
君みたいな美しい人がそんな暗い顔してちゃ。
(野々村)美しく生まれるのも大変な時代になったね。
(愛子)この先どうしていいのか…。
美人税のおかげで貯金もほとんどなくなっちゃったし仕事だって…。
(野々村)だが君は美しい。
僕に何かできることがあれば何でも力になるよ。
えっ?
(愛子)あっ。
ちょっとすいません。
はい。
お母さんが?
(愛子)それで弁護士の先生が何か?
(岡)実はお母さまは10年前に亡くなられたお兄さまから土地や債券など少なくない財産を引き継がれておりまして遺言ではあなたに全てを譲るとのことでした。
お母さん…。
(岡)ただし少々問題が。
問題?相続美人税です。
何ですか?それ。
(岡)美人税の一環です。
お宅の場合遺産を残されたお母さまも被相続者であるあなたもかなりの美人ですからね。
相続美人税を支払われた場合実際にお受け取りになられる金額は…。
(愛子)はっ?何ですか?マイナスって。
それって遺産を相続どころか税金を払えってこと?仕方ありませんね。
何しろ国が決めたことですから。
何でしたら相続放棄してもいいんですよ。
(野々村)お母さんのことはお気の毒だったね。
(野々村)それにしても国のやることはえげつないな。
野々村さんもそう思います?あの家は思い出がいっぱいなんです。
なのにこのままじゃあの家は税務署に差し押さえられて…。
正直過ぎるんだよ愛子ちゃんは。
そんなに美人税が嫌なら払わなきゃいい。
どういうこと?
(野々村)簡単だよ。
美人じゃなくなればいい。
でもそれって…。
(野々村)心配することはない。
誰だってやってることだから。
(愛子)最近母を亡くした心労とストレスで体調を崩しましてこんな姿に。
これでもまだ美人税を払わなきゃいけないですか?あっ…。
(愛子の泣き声)オーマイガー。
ノービューティーノービューティーノービューティーノービューティー。
(愛子の泣き声)美人税免除〜!うわ〜!
(愛子)たった今出ました免除通知。
これでお母さんが残してくれたものを失わずに済みます。
(野々村)そう。
うまくいってよかった。
相続の手続きは僕の知り合いの税理士に任せて。
何てお礼を言っていいのか。
(野々村)君の美しさのためなら何でもするさ。
それよりも今度僕の両親に会ってくれないか?えっ?それってまさか…。
日にちが決まったら連絡するよ。
そのときは思いっ切りおめかししてきてくれ。
はい。
(愛子)《こんなときでも私の美しさを必要としてくれる人がいる》《やっぱり美人って幸せ〜!》・
(チャイム)は〜い。
(男性)貴島愛子さんですね?東京地検特捜部です。
(男性)あなたを美人税法違反で逮捕します。
(愛子)えっ?
(男性)失礼。
(愛子)えっえっ?えっちょっ…えっえっ?
(男性)あなた不美人を装って不法に多額の美人税を逃れたでしょ?誤解です。
私は野々村さんのアドバイスどおりにした…。
(男性)野々村健一は美人の相続資産を狙った有名な結婚詐欺師だ。
(愛子)えっ?
(男性)あんたかもにされたんだよ。
そんな…。
(看守)206号。
(愛子)何で?どうしてこんなことに…。
(女性)美しく生まれた…。
ただそれだけで罪だったのさ。
(女性)人は生まれながらにして原罪を抱えてる。
私とあんたの場合はそれが美しさだったってことだよ。
私ここに来てから時々考えるんです。
もしもっと違った容姿で生まれてたら私の鼻があと1cm低かったらもっと幸せな生活を送れたんじゃないかって。
(女性)駄目だよ現実から目をそらしちゃ。
あんたも私もしょせん美しさを捨てることはできないんだから。
でもこの先どうすれば…。
あんたが今不幸なのは心がくすんでるからさ。
心も外見と同じような美人になるんだね。
心の美人?ああ。
そうすればきっと幸せは向こうからやって来るよ。
姉さん…。
(愛子)《心の美人》《そう。
いつの間にか私は美しさは外見だけのものだと思っていた》
(愛子)《でも違うんだ》《本当の美しさは見た目だけじゃない》《心だ》《心も美しく…そして私は生まれ変わるんだ》
(女の子の泣き声)
(愛子)どうしたの?
(女の子)アイスが…。
(愛子)あっ。
泣かないで。
お姉ちゃんが新しいの買ってあげるから。
(女の子の泣き声)大丈夫大丈夫。
(愛子)これ下さい。
幾らですか?
(店員)100円になります。
(愛子)じゃあ美人税を入れて…。
(店員)あっ少々お待ちください。
ジャッジメントジャッジメントジャッジメント。
(店員)すいませんお客さん対象外なんで100円で結構です。
えっ対象外?えっだって私…。
・
(男の子)早くしろよブス。
こら駄目でしょ?女の子に向かってそんなこと言っては。
こいつに言ったんじゃねえよ。
お前だよ。
はっ?私?何で?ブスだからに決まってんだろ。
(2人)ブスブスブス…。
あっ…何言ってるの?私がブス?
(2人)ブスブス…。
(男の子)あっキンちゃん。
(店員)私も若けりゃね〜。
(男の子)マジカワイイよな。
(男の子)美人税30%だって。
(店員)おばちゃんもチャンスあったかもね。
(愛子)《どうしてあんなのが?》《30%?》
(店員)カワイイよな。
(愛子)《これは何かの間違いよ。
だから怒っては駄目》《だって私は姿形だけではなく心の底から美人になったんだから》
(店員)お客さんアイス溶けちゃいますよ。
あっごめんなさい。
(店員)ありがとうございました。
はいどうぞ。
(女の子)いらない。
だってブスがうつったら嫌だもん。
(女の子)《ブスが》
(2人)《ブスブス…》
(男性)平安時代には下膨れ顔が江戸初期にはのっぺり顔が美人とされていました。
美の基準が変化するのは何もおかしなことではありません。
(アナウンサー)国が定めた美の基準がこのように変わって美人の絶対数が増えましたよね。
(男性)ええ。
(アナウンサー)これが税収増につながっています。
(愛子)私って美人ですよね?美人でしょ?お願いだから美人って言って〜!私たちは理想的で素晴らしい場所をユートピアと呼びますがそもそもイギリスの思想家トマス・モアがつくり出した架空の国ユートピアは理性以外をそぎ落とした非人間的な管理社会という側面も持っていました。
ではこの物語のユートピアはどうでしょうか。
(健二)
なぜだろう
いつのころからか精彩がなくて単調で毎日がしらじらしく味気のないものに感じられるようになってしまった
(工場長)野間崎君相変わらず精が出るね。
いっそのことうちの社員になるか?
(健二)いやあっあの…。
冗談だよ冗談。
ハハハハ…。
絵もいい。
ストーリーも悪くない。
ホントですか?
(編集者)ただもう少し夢のある物語がいいな。
何しろこういう時代だから。
ほい。
(慶子)そっか〜駄目だったか。
(健二)やっぱ俺才能ないのかな〜。
そんなことないよ。
私は好きだな健ちゃんの描く話。
だから諦めちゃ駄目だよ夢。
私にできることがあれば何でも協力するから。
・
(ケトルの鳴る音)なあ慶子は何で諦めたの?
(慶子)んっ?
(健二)んっ?なりたかったんだろ?イラストレーター。
(慶子)うちの場合病気のお母さん抱えてるから。
仕送りのためにも収入安定させないと。
はいどうぞ。
(健二)ねえこれ何?
(慶子)あっこれ?あのセールスの人にもらったの。
(健二)ふうん。
(健二)ただいま。
母さんは?
(六郎)母さんならパートだ。
飯はチンして食べろって。
(健二)そう。
(健二)くそ〜。
(直美)あら帰ってたの?
(健二)勝手に入ってこないでよ。
(直美)またそんなもの描いてるの?いいだろ別に。
(直美)いつまでも子供みたいな夢見て。
あんたもいい年なんだからそろそろ就職考えたら?
(健二)いいから出てってよ!
(直美)キャ〜。
(ガラスの割れる音)ごめん。
母さん大丈夫?
(健二)えっ?母さん!母さん?かっ…。
えっ?こっ…何これ。
何なんだよこれ。
(健二)父さん!母さんが…。
母さんならパートだ。
飯はチンして食べろって。
いやでも…。
どうした?
いったい何が起こったんだ
いつから母さんは偽者なんかに…
(工場長)野間崎君相変わらず精が出るね。
工場長。
いっそのことうちの社員になるか?ハッ。
冗談だよ冗談。
ハハハハ…。
どうですか?言われたとおりストーリー少し手直ししてみたんですけど。
絵もいい。
ストーリーも悪くない。
ただもう少し夢のある物語がいいな。
何しろこういう時代だから。
あっ健ちゃん。
(慶子)ロボット?
(健二)そう。
(慶子)それ何の話?
(健二)だから母さんがロボットだったんだよ。
それだけじゃない。
何かおかしいんだよ。
全部が作り物っぽいっていうか何か嘘くさい感じで俺不安なんだ。
(慶子)ごめん。
今日そういう気分じゃないんだ。
えっ?会社で色々あって疲れてて…。
漫画の話だったらまたあらためて聞くから。
だからそういうことじゃないんだって。
事実なんだよ母さんがロボットだったっていうのは。
だけどそんなこと…。
そんな疑うなら証拠見してやるよ。
(健二)ただいま。
(慶子)お邪魔します。
(六郎)いらっしゃい。
ずいぶんべっぴんさん連れてきたな。
なあ父さん。
母さんってさ…。
母さんならパートだ。
飯はチンして食べろって。
(慶子)やっぱり気のせいじゃないの?だって健ちゃんのお父さんさ…。
(健二)いいから。
見れば分かる。
(健二)何で…。
(慶子)どこに証拠があるの?ロボットなんていないじゃない。
(健二)いやいやいやそんなはずないから。
(慶子)それにしても散らかってるな。
痛っ!
やっぱり…
あれはあったんだ
きっと徹夜で原稿描いたから疲れてるんだよ。
(健二)いやそんなんじゃないよ。
俺ホントに見たんだよ。
とにかくあんまり考え込んじゃ駄目。
今日はゆっくり休んで。
(健二)いや慶子…。
おやすみなさい。
(工場長)野間崎君。
相変わらず精が出るね。
いっそのことうちの社員になるか?冗談だよ冗談。
ハハハハ…!やっぱり…。
こいつらみんなそうなんだ
誰も信用できない
誰が本物で誰が偽者なのか
あらもう帰ったの?ご飯できてるわよ。
さっさと着替えて食べなさい。
あんた…誰だ?何よ変な子ね。
(健二)父さん母さんが…。
母さんならパートだ。
飯はチンして食べろって。
偽者だ
何もかも偽者だ
待ってくれ。
待てよ!おい!おい!
(チャイム)健ちゃん。
そうだったんだ。
(健二)俺こんなこと話せるの慶子以外にいなくて…。
(健二)信じてくれるか?もちろん信じるよ。
でもそれのどこが問題なの?えっ?
(慶子)もし仮に健ちゃんのお母さんがロボットだったとしても母親としての仕事はちゃんとやってるわけでしょ?だったら別に不都合なんてないじゃない。
いや何言ってんだよ。
(慶子)バイト先の工場長さんだって出版社の編集の人だってそうよ。
それで業務に支障なく社会が回っていくなら人間だろうとロボットだろうと同じことでしょ?慶子…。
まさかお前まで?私はいつだって健ちゃんの味方だよ。
だから私にできることがあれば何でも協力するから。
やめろ。
やめろ。
おいやめろ!やめろ!慶子…。
何で?お前まで…。
(受付嬢)いらっしゃいませ。
どなたのご紹介でしょうか?あっあのここってロボットの…。
はい。
ようこそ世界財団ユートピア配給会社へ。
(受付嬢)野間崎健二さまですね。
紹介なしのお客さまなので私がご案内させていただきます。
どうぞ。
(健二)これは…。
(健二)これは…。
(受付嬢)皆さま退屈で夢のない日常を逃れて当社にユートピアを求めてこられたお客さまです。
ユートピア?
(受付嬢)皆さま夢の中で第2の人生を過ごしておられるのです。
(健二)夢…。
人生とは体験の積み重ね。
体験とは大脳の認識作用ですから大脳に直接刺激を与え現実とはまったく変わりのない体験をさせるのがこの装置なのです。
こちらにございますコンピューターがお客さまの望むユートピアをつくり出し同時にお客さまが社会から抜けた穴を身代わりロボットで制御することにより社会の均衡を保っているのです。
当社のシンボル悪夢を食べるといわれているバクです。
しかしここでは灰色の現実をバクに食べさせお客さまには楽しい夢だけをサービスしています。
じゃあ父さんも母さんも…。
(受付嬢)野間崎六郎さまと直美さまですね。
こちらです。
(健二)かっ母さん?母さん!父さん!父さん!父さん!
(受付嬢)起こしてはいけません。
お二人がどんな夢を見ているのかご覧になりますか?
(直美)お〜サンキュー。
フフフ。
あらま。
ジョージ。
お母さまは今社交界の花形として世界中を旅しながら豪華な生活を送られています。
そしてお父さまは…。
(女性)助けて!
(六郎)ここは俺に任せとけ。
変身!とう!さあどっからでも掛かってこい!
(受付嬢)ヒーローになるのが子供のころからの夢だったそうで。
こんな夢のために俺捨てたっていうのか…。
意外とこういうのは多いんですよ。
お二人の住む世界の中には誰かの親であるとか社会の中でどんな存在であるとかそんなものはございません。
何の義務も責任も負うことのないまさにユートピアなのですから。
(健二)おい母さん…。
おい母さん!父さん!起きろよ!何やってんだよ…。
何すんだよ!放せ…。
・
(理事長)君も一度理想の世界を体験してみてはどうかね?
(受付嬢)理事長。
(理事長)そうすればいかに素晴らしい世界かが君にも分かるだろう。
(健二)やめろ!放せ!放せよ!おい!
(理事長)あ〜大丈夫大丈夫大丈夫大丈夫。
絶対に後悔はさせないから。
(健二)やめろ!やめろ!やめろ!・
(慶子)やめて!慶子!
(慶子)お願い。
その人を放してあげて!
(受付嬢)あらまだカプセルに入ってなかったの?慶子…。
ごめん健ちゃん。
私間違ってた。
現実の世界から逃げようとするなんて…。
私やっぱり健ちゃんと一緒に生きていく。
2人で夢かなえよう。
慶子。
(理事長)後悔しないかね?理想郷に生きる夢を棒に振って。
はい。
私何が大切か分かりました。
絶対に後悔はしません。
(ドアの開く音)
(健二)慶子!慶子!やったやった!
(慶子)えっ?どうしたの?いったい。
(健二)デビューだよデビュー!ついに俺の漫画の連載決まったんだよ!ホント?
(健二)ハハハハ。
これで俺もプロだ!俺たちの夢かなったんだよ!偽物のユートピアなんかいたらこんなリアルな幸せ実感できなかった。
ハハハ…。
んっ?ここがユートピアなのよ。
(健二)あっ…あっあっ…。
(受付嬢)いかがですか?お試し版ユートピアの世界は。
(健二)うわ…何てことすんだよ!
(理事長)サービスですよ。
ハハハハハ。
これで君にも分かったはずだ。
夢の世界に生きる素晴らしさが。
(健二)慶子…。
慶子…。
(受付嬢)彼女は夢を諦めお仕事に追われる日々に疲れたのだそうです。
何で…何で俺に何も言ってくれなかったんだよ。
俺の夢応援してくれるって言ったよな?
(理事長)それが彼女の夢だとでもいうのかね!
(理事長)初めは一部の裕福な人たちのためにこのサービスを始めたんだ。
しかし事業を拡大してるうちに私は気が付いたんだ。
真にユートピアを必要としているのは夢をなくした一般大衆なんだとね。
だから私は不幸な人間を一人でも多く救うためにこの会社を設立した!政財界も大歓迎だったよ。
まあおかげで補助金や銀行からの融資も望みのままだ。
ヘヘヘヘ…。
まあもっとも政財界の人間たちもそのほとんどは身代わりロボットだがね。
それが目的か。
人間とロボット入れ替えてこの国牛耳ろうとしてんだろ!
(理事長)つまらない現実世界は捨てて君もユートピアの住人にならんかね?こんな偽物の人生なんかまっぴらだよ!夢と気付かなければ現実と何が違うというのかね?来るな…来るな!
(理事長)ほら。
ほら。
(健二)あ〜!最近の身代わりロボットは壊れやすいわね。
何しろローコストで造ってあるからな〜。
この人まで…。
あなたの言うとおり理事長も初めは身代わりロボットを使って世界を支配することを考えたの。
だけど気付いたのよ。
(男性)そんな手間のかかることをしなくてもここにある機械で簡単に夢をかなえられるってな。
今では望みどおり…。
(理事長)栄光はわれに〜!うん。
うん。
退屈な毎日などロボットに任せ…。
永久に夢がかなう世界へ…。
いんちきだよこんなの…。
こんなもの全部まやかしだよ!あ〜!慶子。
何で起こしたのよ。
あ〜!あ〜!嘘だろ…。
こんなことが…。
誰もいない。
人間なんて誰も…。
間もなくシステムの修復完了。
10分後に再起動を開始します。
ところであなたは職業を選ぶときに何を基準にしますか?仕事の内容?労働時間?人間関係?私の場合はやはり給料ですかね。
いいのがありました。
次のニュースです。
世界的な納豆ブームを受け日本からの独立を宣言したニュー・イバラキは政府軍への攻撃を再開したと発表しました。
(啓一郎)いただきます。
(唯)はい。
(啓一郎)あれ?今日のニンジンの使用量多過ぎない?
(唯)あっバレた?
(啓一郎)分かるよ。
(唯)だって啓ちゃん最近外食ばっかりでお野菜取ってないでしょ。
(啓一郎)いやそんなことないけどなあ。
肉ばっかり食べてますってお肉顔になってるよ。
(啓一郎)そんな顔あるわけないでしょ。
いいからちゃんと食べてね。
(啓一郎)雑だな〜。
はい。
いただきま〜す。
(啓一郎)はいはい。
あっねえねえねえねえ…。
(啓一郎)んっ?お隣の旦那さんがこれに応募したって言ってたよ。
引き続き通勤タイプの兵士を増やしていく方針を固め幅広い年代からの兵力を安定的に確保していく構えです。
(啓一郎)ヤバい。
もう時間だ。
今日も遅いの?
(啓一郎)うん。
ごめんね。
(唯)ううん。
たまには早く帰ってきてね〜。
(啓一郎)あ痛っ痛っ!
(男性)おはようございます。
おはようございます。
おはようございます。
(啓一郎)おはようございます。
(啓一郎)おはようございます。
(社員たち)おはようございます。
(尾関)課長森内さん宛ての書類どうします?
(啓一郎)ああ俺が引き継いだからもらうよ。
課長。
お弁当。
(啓一郎)んっ?えっ?今日は付いてないです。
(啓一郎)何だよ。
(尾関)知ってます?森内さん兵隊になったらしいですよ。
兵隊?
(尾関)通勤タイプの。
森内さんとこのお子さん5人とも私立だからやっぱお金掛かるんすかね。
あ〜そうなのかもなあ。
(尾関)課長も興味あります?
(啓一郎)ないない。
ですよね。
課長虫も殺せないっすもんね。
おい!
(尾関)コーヒー入れてきます。
いらないよ。
(毛利)前島課長。
はい。
(毛利)ちょっと。
不具合ですか?
(毛利)うちが納品したライフルなんだが連続で使っていると弾が出なくなるらしい。
(啓一郎)分かりました。
取り急ぎ代わりの物を手配して現地に納品します。
(毛利)あ〜いやいやいや。
それはこっちでやるよ。
お前は担当責任者としてまず先方に謝ってきてほしいんだ。
(啓一郎)「ニュー・イバラキ」?
(毛利)前線に近い司令部なんだが行ったことあるか?
(啓一郎)いえないです。
あしたの9時鬼頭少佐にアポを取ってある。
政府は一番のお得意さまだからうまくなだめてくれよ。
はい。
分かりました。
(唯)ニュー・イバラキだったら電車で2時間ぐらい?快速使えば1時間半ぐらいかな。
あっ定期買うなら兵隊割引があるみたいよ。
(啓一郎)兵隊になるわけじゃないから。
ちょっと頭下げに行くだけだよ。
そっか。
そうだよね〜。
(啓一郎)あ〜冷てっ。
でも注意しないと弾飛んでくるかもな〜。
(唯)啓ちゃんならよけられるよ。
(啓一郎)いや無理でしょ。
何言ってんのもう。
(唯)あっ!そうだ。
あしたは早起きしてお弁当作っちゃおうかな。
(啓一郎)おっマジで?
(唯)うん。
何がいい?
(啓一郎)何でもいいよ。
爆弾おにぎり?
(啓一郎)いいね。
・
(チャイム)
(唯)何だろう?こんな時間に。
お〜。
(啓一郎)何だこれ。
(啓一郎)どういうことだろう?
(唯)あしたこれ着て行けってことじゃないの?
(啓一郎)あっ!
(唯)お〜。
ちょっと謝りに行くだけなのに…。
へ〜。
(啓一郎)まっいっか。
(唯)啓ちゃん起きて!啓ちゃん…。
啓ちゃん起きてってば!
(啓一郎)あ〜…。
(唯)もう。
起きてよ!早くしないと戦争に遅れるよ!早く。
(啓一郎)あっヤバい。
(啓一郎)じゃあいってくるよ。
(唯)は〜い。
あれ?啓ちゃん…。
(啓一郎)何?
(唯)意外と似合ってる。
(啓一郎)マジ?
(唯)忘れ物は?
(啓一郎)あっない。
ハンカチは?
(啓一郎)持った。
ちょっと…。
(啓一郎)いってきます。
財布は?ちょっと!お弁当お弁当お弁当〜。
(啓一郎)はいはい。
はい。
入れて入れて。
早く早く。
入れ…痛っ。
(唯)あ〜ごめんごめん。
よし。
(唯)あっピストルは?あっ持った。
あっ忘れ物忘れ物忘れ物。
(啓一郎)えっ?何?何?
(唯)陣中見舞い。
(啓一郎)あっ…。
はい。
じゃあいってきます。
真っすぐ帰ってきてね。
(啓一郎)ああ。
(アナウンス)電車が参ります。
危険ですから白線の内側まで下がってお待ちください。
お客さまにお願いします。
発車間際の駆け込み乗車は危険です。
あっすいません。
(啓一郎)《「未経験者でも大丈夫!」》《「みんな仲良くワイワイやってます!」》《「月給通勤タイプ120万」》《「週休完全二日制有給休暇もあり」》《「戦況により賞与昇給有り」》すいません。
(藤田)ハハ徴兵制よりも通勤タイプっていうのが今の時代に合ってるよな?
(藤田・遠藤)ハハハハハ。
(藤田)あれ?お隣の前島さんじゃないですか?あっ…あっおはようございます。
(藤田)おはようございます。
あれ?藤田さん兵隊に?
(藤田)そうなんですよ。
退職してからうちにも居づらくて。
これは未経験者でもいいっていうからゴルフ仲間を誘いまして。
(遠藤)やっぱ健康には体を動かすのが一番だっていいますからね。
ですよね。
(保衛員)おはようございます。
(啓一郎)あっおはようございます。
(保衛員)こちらにIDの方お願いします。
はい。
まずい。
(保衛員)ご苦労さまです!・
(鬼頭)しゃきっと行ってこい!しゃきっと!
(啓一郎)あの鬼頭さんでいらっしゃいますか?私…。
(鬼頭)遅い!何時だと思ってんだ!お前は。
(啓一郎)申し訳ありません。
思ったより駅から時間が…。
(鬼頭)つべこべ言わず行ってこい。
(啓一郎)あっいやあの私は…。
(鬼頭)行ってこい!
(啓一郎)おわびに…おっ…おわびに参りました。
(啓一郎)このたびは弊社の不手際で大変ご迷惑をお掛けしました。
今後は品質管理を見直して全社的に新たな再発防止策…。
(鬼頭)シッ。
お前は今から補給支援部隊に入れ。
(啓一郎)えっ?
(鬼頭)お宅のせいで第2歩兵中隊は全滅したんだ。
その穴埋めをするのは当然だろ。
私が兵隊ですか?
(鬼頭)そのつもりで来たんじゃないのか?あっいやあのこれはその…。
(鬼頭)んっ?あっ…。
(啓一郎)あっちょっと会社に連絡します。
(呼び出し音)もしもし?
(毛利)う〜ん…。
そんなに怒ってるならやるしかないだろう。
そうですねえ…。
(毛利)悪いけど先方の気が済むまでそっちで頑張ってくれないか?はあ。
それはいいんですが今の仕事もありまして。
こっちのことは心配するな。
それより今の取引がなくなる方が問題だ。
確かにそうですね。
はい。
まあ考えようによっては戦場経験を積んでおけば今後のキャリアにも役に立つだろう。
分かりました。
ご迷惑をお掛けしますがよろしくお願いします。
(毛利)うん。
頼むぞ。
はい。
失礼します。
まっいっか。
あ〜もう駄目だ。
(クラクション)
(森内)危ないよ。
何そんなとこ座ってんだ!早く運べ!
(啓一郎)すみません。
あれ?
(森内)んっ?森内さん?
(森内)前島!?お前…いつから?
(啓一郎)今日からですよ。
(森内)今日…。
会社のやつらは元気にやってるか?
(啓一郎)相変わらずです。
そっちはどうですか?悪くない。
こっちは結果を出せばすぐに評価されるし昇進も早い。
この年になってようやくやりがいを見つけたって感じだよ。
何か会社にいたときより生き生きしてますね。
ハハハハハ。
そうか?まああの会社じゃお前に先を越されたがこっちじゃ俺が上司だからな。
はい。
あっ…。
あ〜…。
・
(サイレン)
(アナウンス)5時になりました。
今日はノー残業デーです。
直ちに業務を終え速やかに帰宅しましょう。
5時か。
(アナウンス)5時になりました。
今日はノー残業デーです。
(兵士)お先です。
(兵士)お先に失礼します。
(兵士)お疲れさまでした。
(兵士)失礼します。
(兵士)お疲れさまです。
(森内)お疲れさま。
(兵士)あ〜お疲れさまです。
あ〜お疲れ。
(兵士)お先にすいません。
頑張って。
(兵士)いってきます!
(啓一郎)ホントに5時で終わるんすね。
若いやつは今から合コンだよ。
えっ?合コンなのに着替えないんすか?その方がモテるらしい。
(啓一郎)へ〜…。
(兵士)お疲れさまです。
(森内)おっ若い2人は今からデート?
(兵士)それってセクハラですよ。
私は保育園のお迎えで〜す。
今のどこがセクハラなのよ。
(兵士)お疲れさまです。
なあ?
(啓一郎)セクハラです。
そうなの?
(啓一郎)いやセクハラでしょ。
(唯)じゃあしばらくは兵隊になるってこと?
(啓一郎)うん。
その間国からも給料が出るらしい。
え〜!すごいじゃない。
ねえ戦争ってどんな感じ?どんな?どんな?ん〜久々に体動かして疲れたけど9時5時できっちり終わるしこっちの方が健康的かもな。
へ〜。
啓ちゃんに合ってんじゃないの?何か周りの人も親切だし生き生きしてたよ。
(唯)ふ〜ん。
あっそうだ。
(啓一郎)んっ?何?
(唯)ねえねえねえねえ…。
何?今度の休みこれ見に行ってみない?
(啓一郎)おっ…いいね。
でしょ?
(啓一郎)うん。
実家から近いしスーパーも2軒あるんだよ。
でも2人で住むにはちょっと広いかな〜。
んっ?
(唯)ううん。
じゃあ今度の休み行ってみる?
(唯)うん。
藤田さんおはようございます。
(藤田)あ〜。
おはようございます。
あれ?昨日一緒にいた方は?ああ遠藤さんは昨日戦死しちゃったんです。
えっ?あの人真面目だから頑張り過ぎちゃったのかなあ。
そうですか。
・
(警笛)
(保衛員)うっうっ…。
あっ…うっ…。
(啓一郎)あれ?どうしました?ちょっと大丈夫ですか?
(保衛員)うっ…敵が…。
うわごめんなさい!
(イバラキ兵)うっ…うっ…。
う〜…。
(兵士)どうぞ。
(啓一郎)ありがとうございます。
(歓声)
(鬼頭)今回偵察部隊の侵入を防いだ前島2等兵の功績は大きい。
(兵士たち)うん。
(鬼頭)われわれの情報を守っただけじゃなく敵の戦略も知ることができた。
よくやった!
(歓声)やったな前島。
すごいじゃないか。
はい。
いやあれはたまたまですよ。
運も実力のうちだよ。
なあ俺と一緒に最前線に行かないか?
(啓一郎)最前線?ニュー・イバラキも弱まってきてる。
今がチャンスだと思うんだ。
(啓一郎)いや俺なんか行っても足手まといですよ。
(森内)そんなことないって。
行こう。
志願しとくから。
なっ?あ〜いやちょっと…。
あっ…。
まっいっか。
(鬼頭)しっかり足上げて歩け!
(兵士たち)はい!
(鬼頭)それ行け。
急げ。
頑張れ。
(兵士たち)はい。
(鬼頭)はい頑張れ頑張れ!足が上がってないぞ足が!
(兵士たち)はい!・
(銃声)だっ駄目だよ黒からやったら。
緑からやんないと…。
(啓一郎)やめてちょっと…。
(森内)おかしい。
だって…。
(啓一郎)緑やめて。
(イバラキ兵)あっ!
(森内)ハハハ!
(啓一郎・森内)引っ掛かった。
ハハハハハ…。
(啓一郎)ホント引っ掛かった。
写真撮ろう。
写真撮ろう。
(啓一郎)あっはい。
(シャッター音)
(啓一郎)はい。
着きました〜。
すみません。
助かりました。
(啓一郎)いえいえ。
バイバイ。
じゃあね。
どうも。
(女性)すいません。
・
(銃声)今週の成績トップは森内!前島!
(歓声)
(啓一郎)よいしょ。
うん!
(唯)う〜ん。
うまい。
前島。
(啓一郎)はい。
(啓一郎)ハハハハハ…。
(森内)ハハハハハ…。
(啓一郎)森内さん今日夜勤ですか?
(森内)おう。
夜はいいぞ。
手当は出るし敵も攻めてこないし。
(啓一郎)やっぱりお子さんのためですか?
(森内)まあな。
子供が5人もいると何かと大変でさ。
まあつくったのは俺だけどな。
(啓一郎・森内)ハハハハハ…。
(森内)前島お前もそろそろ会社勤めがバカらしくなってきたんじゃないか?まあちょっと…。
(啓一郎・森内)ハハハハハ…。
だろう。
慣れちまえばこれも楽勝だからな。
ハハハ…。
(銃声)
(森内)あっ…。
うっあっ…。
(啓一郎)森内さん?しっかりしてください!森内さん!!もり…!
(森内)うっ…。
待ってくれ。
撃たないでくれ。
俺は兵隊じゃないんだ。
会社の命令で一時的に来ているだけなんだ…。
・
(音楽)
(イバラキ兵)司令…。
(イバラキ兵)帰っか。
(イバラキ兵)疲れたべ。
だっぺだっぺ。
(イバラキ兵)もう帰るぞ。
(イバラキ兵)あ〜…。
・
(音楽)うっ…。
森内さん!森内さん!
(啓一郎)もうすぐですから我慢してくださいね。
(森内)おうもう大丈夫だ。
(啓一郎)頑張ってくださいね。
(森内)もう大丈夫だよ。
大丈夫よ。
お疲れさま。
(鬼頭)前島今晩夜勤やってくれ。
(啓一郎)えっ?森内が無理ならお前がやるしかないだろ?なっ?頼んだぞ。
(啓一郎)あっ…。
まっいっか…。
・
(爆撃音)・
(物音)・
(物音)・
(足音)
(唯)ハァ〜…。
唯…。
あ〜啓ちゃん来ちゃった〜。
(唯)よいしょ。
ジャン。
ジャン。
(唯)ワイン飲む?
(啓一郎)一応勤務中だから。
唯飲めば?
(唯)う〜ん…。
私もいいや。
(啓一郎)こんな所に来て危ないぞ。
大丈夫だよ啓ちゃんがいるじゃん。
まあそうだけど。
ねえどこで戦争してるの?
(啓一郎)あの奥の赤く光ってる所。
見える?
(唯)へ〜…奇麗。
ここには電車で来たの?
(唯)うん。
残業って聞いたからおなかすくかなあと思って。
ありがとう。
いただきます。
うん。
うまい。
啓ちゃん私赤ちゃんできたみたい。
ホントに?そっか。
(唯)あっねえこれ見て。
安産お守り買ってきちゃった。
名前考えなきゃね〜。
あっまだ男か女か分かんないや。
フフフ。
あんまりうれしくなかった?そんなことないよ。
すごくうれしい。
(唯)啓ちゃん何か疲れてる?大丈夫。
つらかったら辞めてもいいんだよ?赤ちゃんもう諦めてたんだけどね…。
びっくりしちゃった。
でもうれしかったんだ…。
私いいお母さんになれるかな?俺頑張るよ。
・
(時計のアラーム)見回り行ってくる。
(唯)うん。
(啓一郎)あ〜座ってて座ってて。
(唯)大丈夫だよ。
(啓一郎)これごめんな。
後で食べるから。
(唯)うん。
いってらっしゃい。
(啓一郎)いってきます。
俺も…父親か…。
唯…。
唯!唯!唯どこにいるんだ?唯返事してくれ!ゆっ…!
(爆発音)
(爆発音)唯…。
ここで皆さんにクイズです。
問題。
この箱の中には何が入ってるでしょうか?ヒントは…。
(司会者)問題。
ニューヨークマンハッタン出身で父はシチリアにルーツを持つイタリア系アメリカ人…。
(司会者)さあ正解すれば古賀さんの優勝。
答えは?
(古賀)シルヴェスター・スタローン。
正解!初代クイズ王は東京都からお越しの古賀三郎さんです!
(司会者)はいおめでとう!
(古賀)ありがとうございます。
(司会者)優勝した古賀さんには賞金100万円と副賞としてクイズ1年分が贈られます。
クイズ1年分?
(司会者)おめでとうございます。
チャンピオン!
(古賀)
何かを変えたかったわけじゃない
ただほんの少しの変化が欲しかった
例えるならいつもソースを掛けているこのメンチカツに…
たまにはマヨネーズを掛けてみるくらいのほんのささやかな変化でよかった
でも結局クイズ王になっても何も変わらなかった
・
(チャイム)
いやそうではない
変化の足音はもうすぐそこまで迫っていた
そしてそれをもたらしたのは…
(古賀)はい。
(おっさん)それでは第1問。
このクイズのおっさんだった
だっ誰ですか?徳川幕府の財政難を立て直すため享保の改革を行った第八代将軍といえば?徳川吉宗。
(おっさん)正解。
(古賀)いやだからあなた誰なんですか?
(おっさん)第2問。
・
(おっさん)1898年ドイツ人天文学者カール・グスタフ・ヴィットによって発見されたギリシャ神話の愛をつかさどる神から付けられた小惑星は?小惑星エロス。
正解。
(古賀)何なんだこれ…。
(司会者)《優勝した古賀さんには賞金100万円と副賞としてクイズ1年分が贈られます》まさか…。
嘘だろ…。
・
(おっさん)第3問。
(古賀)うわ…!いっいいかげんにしろ!こっこれ以上居座るようならけっ…警察呼ぶぞ。
わっ分かったな。
(古賀)クイズ1年分なんてあり得ないよ。
(上司)あり得ないですよね。
クイズ王さ〜ん。
(古賀)はい。
(上司)今月も営業成績最下位だよ。
これで何カ月連続?仕事もさクイズみたいに頑張ってくれないもんかね。
すいません。
(社員)クイズ王また課長に怒られてたな。
(社員)自業自得ですよ。
あいつ仕事できなさ過ぎですから。
てかクイズ王のお弁当見た?
(社員)えっ?
(社員)またおかずメンチカツだけだったんですけど。
(社員)また?うわわびし〜。
(女性)やっぱりプチトマトが必要よね。
(ゆみ)そうですね。
あっ吉田さんとこ今日安くなってましたよ。
(女性)あっそう。
じゃあ行ってみるわ。
(ゆみ)はい。
キャベツも安いといいですね。
(女性)そうなのよ。
それが一番大事。
(ゆみ)はいどうぞ。
(女性)またね。
(ゆみ)いってらっしゃ〜い。
古賀さん。
(古賀)こっこんばんは。
(ゆみ)ここで問題です。
ミンスミートカツレツが語源の食べ物は何でしょう?
(古賀)メンチカツ。
(ゆみ)正解!今日も3つでいいですか?
(古賀)はっはい。
(ゆみ)はい。
でも毎日メンチカツばっかりで飽きませんか?売ってる私が言うのもあれですけど…。
(古賀)いや…ここのメンチカツおいしいから。
それに…。
(ゆみ)それに?いっ家が近所なんです。
いつもすいません。
(ゆみ)あっそんな…。
私は毎日来てくれてうれしいですよ。
えっ?
(古賀)うれしい?どういう意味だ?まさかゆみさん僕のこと…。
いやそんなわけ…。
(おっさん)第3問。
(古賀)うわ!
(古賀)あっあんた今の話聞いてたのか?そんなことよりいつから横にいたんだよ。
警察呼ぶって言ったろ?本気だぞ。
(古賀)僕は本気だからな。
(おっさん)1963年8月ビートルズが発表した4枚目のシングルのタイトルは?『シー・ラヴズ・ユー』正解。
それって…。
《私は毎日来てくれてうれしいですよ》いやあり得ない。
絶対ない。
そんなわけない!ない。
寝れない。
何をしてるんだ僕は。
・
(雨音)
(古賀)まだいたんですか?
(おっさん)第4問。
アガサ・クリスティの小説で日本語訳が『死人島』だった作品は?
(古賀)『そして誰もいなくなった』正解。
もういいかげんにしてくださいよ。
風邪ひきますよ?
(古賀)どうぞ。
(古賀)どうしてこんなお仕事されてるんですか?ご家族とか心配されないんですか?
(おっさんのおなかの鳴る音)
(古賀)メンチカツ食べますか?あの僕仕事は毎日定時で終わるんです。
だから帰宅するのはだいたい7時ごろでそれまでここの部屋誰もいなくて…。
あと近所で空き巣があって留守が心配で。
(古賀)えっと何が言いたいかというと…。
(古賀)どうぞ。
第5問。
もともとは「めったにない」や「珍しくて貴重だ」という意味だった言葉は?ありがとう。
正解。
(おっさん)第585問。
偉大な業績を表わす言葉金字塔。
この金字塔とは何を指す言葉?ピラミッド。
(おっさん)正解。
(おっさん)第922問。
現在判明している世界最古の文字は?
(古賀)シュメール文字。
(おっさん)正解。
(古賀)簡単過ぎますよ。
(おっさん)第1,820問。
サラリーマンの「サラリー」の語源となった調味料は?
(古賀)塩。
(おっさん)正解。
あした早いからもう寝ますよ?第1,821問。
もうしつこいな。
(古賀)あっはい。
ありがとうございます。
はい。
はい。
はい。
では来週納品できるようにします。
(古賀)こっこっこんばんは。
(ゆみ)あっ古賀さん。
(古賀)メンチカツ6つ下さい。
(ゆみ)はい喜んで。
(ゆみ)でも最近食欲旺盛ですね。
(古賀)食欲?
(ゆみ)だって前は毎日3つだったのに近頃6つ買ってくださるから。
(古賀)あっいや…。
(ゆみ)もしかして彼女さんですか?
(古賀)えっ?同棲してるとか。
まっまさか…。
よかった。
よかった?
(ゆみ)あっいえその…あっメンチカツ6つ。
はい。
(古賀)あっはい。
(ゆみ)変なこと言ってすみません。
(古賀)いえこちらこそ。
(ゆみ)あのよかったらゆっくりお話し…。
(古賀)できます。
いつでもできます。
(ゆみ)やった。
あっじゃああのぜひ遊びに来てください。
(ゆみ)ここ夜にちょっとだけ手伝ってるお店なんです。
(・『冬の稲妻』)・「あなたは稲妻のように」・「燃えろいい女燃えろ」・「ああ君は変った」
(ゆみ)はい。
古賀さんうま〜い。
もしかして学生時代バンドでボーカルとかされてました?
(古賀)いやクイズ研究会でした。
(ゆみ)じゃあナチュラルボーンなんだ。
(古賀)いやそんな…。
(ゆみ)すご〜い。
へ〜。
(古賀)でもちょっと意外でした。
(ゆみ)何がですか?
(古賀)ゆみさんが…いや森本さんがこういう店で働かれてるなんて。
あっすいません!あの…悪いって言ってるわけじゃないんです。
ただちょっとびっくりしたっていうか何ていうか…。
(ゆみ)借金があるんです。
えっ?
(ゆみ)前の彼がギャンブルで借金つくってそれ全部押し付けられちゃって。
田舎の両親にも相談できないしコロッケ屋さんのお給料だけじゃ返しきれなくて…。
幾らくらいあるんですか?利息を抜いた元本だけでだいたい200万円くらいかな。
(ゆみ)情けないですよねホント。
(ゆみ)はい。
私の話はこれでおしまい。
暗くなっちゃってごめんなさい。
あっデュエットしよ。
デンモクどこかな?デンモク…あれ?どうしました?
(古賀)ちょっちょっ…ちょっと待っててください。
(ゆみ)あっちょっ…。
(古賀)100万円あります。
使ってください。
そんな受け取れないです!
(古賀)いいんです。
クイズ番組の賞金だし僕あんまりお金使わないしそれにゆみさんの…あっいや森本さんの役に立てればいいなっていうか何ていうかその…。
どうしてそこまでしてくれるんですか?そっそれは…。
だって僕は…。
あなたのこと…。
愛して…。
・
(ボーイ)お客さん。
はい?
(ボーイ)そろそろ閉店ですよ。
(古賀)はい。
3万2,400…。
(ボーイ)30万です。
ちょっちょっと高くないですか?高いですよ。
うちはそういう店ですから。
(ボーイ)金払えねえってなめてんのか!
(ボーイ)おら!お前!立てこら!おい!おら!おい!
(古賀)ちょっ…。
・
(おっさん)第2,324問。
おっさん…。
(おっさん)寒いとき体温低下を防ぐために体が小刻みに震える生理現象を何と言う?
(ボーイ)おい!おら!
(おっさん)あっ!あっ…。
(古賀)おっさん!
(ボーイ)誰なんだこの野郎!誰なんだてめえは!おい!おら!誰なんだよてめえは!おい!おら!
(古賀)おっさん!
(ボーイ)てめえも金持ってこい!おら!
(古賀)彼女の思わせぶりな態度あれって全部演技だったのかな?いやでもやっぱり少しくらいは僕のこと…。
第2,325問。
1955年に公開されたラージ・カプール監督製作主演のインド映画の邦題は?『詐欺師』
(おっさん)正解。
正解じゃないよ。
少しぐらいは励ましてくださいよ。
(古賀)首?
(上司)ううん。
卒業ね。
いや…卒業って要するにリストラってことですよね?困ります急にそんなこと言われても。
(上司)君がいると会社が困るの。
常に営業成績最下位のお荷物社員に給料払うほどうちは業績良くないんだよ。
(古賀)じゃあ僕はこれからどうすれば…。
知らないよ。
家で一日中クイズでもやってろよ。
そんな…。
(古賀)給料は少なくても構いません。
とにかく早く就職したいんです。
(職員)資格も何もないんじゃねえ…。
特技は?クイズです。
あのねクイズなんて仕事に生かせないでしょ。
私が聞いてるのはTOEICでいい点を持ってるとかプログラミングができるとか…。
(面接官)クイズ?それって営業の仕事に生かせるの?
(古賀)いやそれは…。
(面接官)話にならないな〜。
クイズってさあなた年幾つよ?いい年して恥ずかしくないの?
(古賀)お願いします。
一生懸命働きます。
だから…。
(店主)30過ぎて未経験のやつなんか雇うわけねえだろ。
特技がクイズ?バカじゃねえのか?
(店員)超ウケる。
ねえクイズが得意なんだったら問題出してやるよ。
(店員)おいやめろって。
おっさん涙目じゃねえか。
弾んだり花咲かせたり作ったりするのこれな〜んだ?
(店員)バカお前…それなぞなぞじゃねえか。
(鍵の開く音)3,788問。
(古賀)うるさい。
江戸時代芝居の幕が下がり…。
(古賀)うるさいんだよ!今はクイズなんてやってる気分じゃないんだ。
(古賀)もうクイズなんてどうでもいい。
クイズができても仕事は見つからないんだ。
どいつもこいつも資格はないのか経験はないのかって人をバカみたいに見下しやがって。
クイズなんか続けても何の意味もないんだよ!
(おっさん)第3,788問。
(古賀)だから!第3,788問!18世紀の英国作家オリバー・ゴールドスミスの「われわれの最大の名誉は倒れないことではない」に続く言葉は!「倒れても倒れても立ち上がることである」正解。
(古賀)あの…。
あっ…。
(古賀)いや…。
僕ちょっとコンビニに履歴書買いに行ってきます。
(おっさん)それでは最後の問題です。
(古賀)その前にちょっといいですか?
(古賀)この一年長いようであっという間でした。
最初にあなたが来たときは何事かと思いましたよ。
クイズ1年分なんてバカげてると思ったしそれに食費だって結構掛かったんですよ?
(古賀)でも…。
それでも前よりクイズが好きになった気がします。
最後の問題です。
スペイン語では「アミーゴ」中国語では「ポンユー」一緒にしゃべったり笑ったりそして時にはクイズをしたりして遊ぶ人のことを何と言う?友達。
正解。
(鍵の開く音)
(古賀)はい。
はい。
あっはい。
分かりました。
50セットを60セットに変更で。
はい。
承りました。
ありがとうございます。
(司会者)一瞬のまばたきも許されない闘いになってきました。
二代目クイズ王が決定する瞬間が近づいてきております。
さあいよいよクライマックス。
懐かしいな。
このまま斉藤さんが優勝するのかそれとも大友さんが追い付くのか。
優勝した方には賞金100万円と副賞としてクイズ1年分が贈られます!
(古賀)《何だ?この胸のざわめきは》
(司会者)では問題。
(古賀)《何なんだ?この感情は》
(司会者)フランス語では「ジャルージー」スペイン語では「セロース」自分の愛する者の愛情が他に向くことを恨み憎むことを意味する言葉は?
(古賀)《そうかこれは…》
(司会者)斉藤さん!
(斉藤)嫉妬です!
(司会者)正解!
(斉藤)やった!
(司会者)おめでとうございます!
(斉藤)ありがとうございます!これが欲しかったんだよ〜!
(司会者)優勝した斉藤さんには賞金100万円と副賞としてクイズ1年分が贈られます。
(斉藤)やったよ〜!母さん…。
いかがでしたか?こよいの『世にも奇妙な物語』またしても4人の人間が奇妙な世界の住人となってしまいました。
皆さんもくれぐれもお気を付けください。
奇妙な世界はいついかなるときもあなたが来るのを待っているのですから。
やめろ!何で?お前まで…。
あら?
(スタッフ)はいカット。
あっすいませんすいません…。
ごめんなさい。
ごめんなさい。
(スタッフ)おい。
何で主役がロボットなんだよ。
昨日ユートピアと契約しました。
ごめんなさい。
(鬼頭)よくやった!
(歓声)
(スタッフ)カット。
OK。
(スタッフ)はいカット。
(スタッフ)はいカット。
(愛子)あ〜疲れた〜。
(スタッフ)カット。
えっ?私?私はロボットじゃないです。
(堀内)パンパカパンパカ!キタサンブラック!
(今田)サブちゃんおめでとう!やかましいわアホ!2016/05/28(土) 21:00〜23:10
関西テレビ1
土曜プレミアム・世にも奇妙な物語’16 春の特別編[字]
ストーリーテラーの正体が遂に!?奇妙な世界へ▽通いの軍隊・西島秀俊▽夢見る機械・窪田正孝▽クイズのおっさん・松重豊/高橋一生▽美人税・佐々木希▽タモリ
詳細情報
番組内容
世にも奇妙な物語の春の特別編は4本のオムニバスドラマをお送りする。
西島秀俊主演『通いの軍隊』窪田正孝主演『夢見る機械』松重豊・高橋一生主演『クイズのおっさん』佐々木希主演『美人税』をストーリーテラータモリと共にお送りする。
〇『通いの軍隊』 主演 西島秀俊:前島啓一郎
前島啓一郎(西島秀俊)が住む日本では、「ニュー・イバラキ」が日本からの独立を宣言し政府軍との戦いが続けられている。
番組内容2
前島が勤める会社が納品したライフルに不具合があり謝りに行くと、そこはサラリーマン化した戦場。前島を驚くべき結末が待っていた…。
〇『夢みる機械』 主演 窪田正孝:野間崎健二
野間崎健二(窪田正孝)は漫画家になる夢を抱きながら作品を描き続けているがなかなか認められない青年。いつものように母親と言い争った際、驚きの事実が明らかに!
〇『クイズのおっさん』 ダブル主演 松重豊:おっさん
番組内容3
高橋一生:古賀三郎
古賀三郎(高橋一生)はクイズ番組に出演する。クイズで優勝した三郎に与えられた賞品は、優勝賞金100万円そして「クイズ1年分」。翌日からクイズを出題するナゾのおっさん(松重豊)が現れる。
〇『美人税』 主演 佐々木希:貴島愛子
財政が逼迫する中、日本政府は「美人税」を導入する。美しい愛子(佐々木希)の美人税は20%と高額。「美人税」が思わぬ事態を次々と巻き起こしていくのだった…。
出演者
『通いの軍隊』
〈主演〉
西島秀俊 :前島啓一郎
中村優子 :前島唯
マギー :森内
『夢みる機械』
〈主演〉
窪田正孝 :野間崎健二
石橋杏奈 :稲葉慶子
すみれ :受付嬢
山路和弘 :理事長
小野了 :野間崎六郎(健二 父)
船木幸 :野間崎直美(健二 母)
『クイズのおっさん』
〈ダブル主演〉
松重豊 :おっさん
高橋一生 :古賀三郎
藤本泉 :森本ゆみ
出演者2
福澤朗 :クイズ司会者
『美人税』
〈主演〉
佐々木希 :貴島愛子
浦井健治 :野々村健一
中村アン :田島麗子
杉本彩 :古参囚人
【ストーリーテラー】
タモリ
スタッフ
『通いの軍隊』
原作: 筒井康隆 「通いの軍隊」(『おれに関する噂』新潮社刊)
脚本: 徳尾浩司
演出: 佐藤祐市
『夢みる機械』
原作: 諸星大二郎「夢みる機械」(「諸星大二郎特選集第2集 子供の情景」小学館刊)
脚本: 高山直也
演出: 松木創
『クイズのおっさん』
原作: 竹本友二「おっさんの宴」(小学館ビッグコミックス「8はち」第3巻所蔵)
脚本: 宇山佳佑
スタッフ2
演出: 石川淳一
『美人税』
原案: 加藤公平
脚本: 高山直也
演出: 西坂瑞城(フジテレビ)
【編成企画】
大木綾子
池田拓也
【プロデュース】
永井麗子(共同テレビ)
【アソシエイトプロデュース】
小椋久雄(共同テレビ)
【制作】
共同テレビ
フジテレビ
ジャンル :
ドラマ – 国内ドラマ
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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