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青い海に向日葵を 作者:ささべまこと
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プロローグ

太平洋の真ん中にひっそりと浮かぶ、絶海の孤島。今日の波は静かで、頭上から燦々と輝く太陽の光が浅い場所では水底まで照らし出し、左手にある入り江は透明感のあるエメラルドグリーンで染まっている。真下に広がるのは入り江とは対照的に深く岩礁の多い海。深い深い青に吸い込まれそうだ。どこまでも青い空とどこまでも青い海が遠くまでずっと広がる中で、島の南端の一番高い崖から、一人の男がまっすぐに身を投げた。水面から突き出した岩礁に体は引っかかり、岩の上を行く筋もの赤い流れがつたう。それはやがて水面へとたどり着いて、海を少しだけ赤く染めた。
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