超高齢化社会の日本でシニアスタッフを活用するサービスと企業まとめ

独立行政法人労働政策・研究機構の推計によると、2030年に日本における15~29歳の労働力人口はおよそ159万人(14.4%)、30~59歳の労働力人口はおよそ526万人(12.5%)減少することが予測されています。
このような状況の中で、労働力不足解消という観点からも高齢者の活用は必要不可欠であると考えられ、多くの企業がシニア活用に向けて取り組みを行っています。
ここではこれからますます深刻になっていく少子高齢化問題に対し、うまく向き合いながらシニアの活用をしている企業に注目してみました。
バイトハブは名古屋を中心とした東海地方の求人サイトです!興味がある方はぜひ求人も探してみてくださいね!
→こちらは名古屋市のバイト求人
こちらの記事もおすすめ
コンビニバイトって楽?きつい?経験者に聞いた【名古屋版】
シニア・中高年におすすめバイト・パート7選
カフェ・喫茶店バイトって大変?名古屋駅(名駅)で働くスタッフに聞いた
シニア積極採用を図るドン・キホーテ

総合ディスカウントストアのドン・キホーテはシニア採用や障害者雇用に力を入れています。

特に早朝の短時間品出しスタッフに関しては2014年から『朝のラジオ体操の代わりに』『ウォーキングの代わりに』と謳って、60歳以上積極採用に力を入れているということでも注目されているのではないでしょうか。
以前は早朝勤務というシフトはなく、早番で出勤してきたスタッフが開店後の接客対応等もこなしながら急いで品出しも行っていたために作業は昼過ぎまでかかっていたそうですが、日ごろから早起きには慣れているシニア層に目をつけ新たに早朝シフトを新たに設けたそうです。
若者ほどの体力がないシニア層にとっては早朝の2~3時間だけという短時間勤務が好まれるということもあり地域のシニア活用にも貢献しているようです。
また従来は開店後に行っていた品出し作業が開店前には終了することで、接客サービスの向上にもつながり顧客の満足度にも好影響を与えるメリットもあったようです。
参考:ドン・キホーテHP
『高齢者に「働く場」と「生きがい」を提供したい』株式会社高齢社

総務省の2012年の発表でもあったように(参考:総務省HP)、2060年には日本の人口の約4割が65歳以上になると予想されています。
そういったことからもまだまだ現役で働けるシニア層の活用に特化したのが株式会社高齢社です。
同社の経営理念には『定年を迎えても気力・体力・知力のある方々に「働く場」と「生きがい」を提供していく』が掲げられ、年金併用型で無理なく働ける仕組みのもと、定年後のシニア層に人材派遣業をベースに雇用を作りつつ、顧客の人材不足解消の手助けを行っているそうです。
ガス業界を中心に幅広い業種において、在籍するシニアスタッフたちが長年のノウハウや技術を生かして活躍しているそうです。
参考:株式会社高齢社HP
新しいシニアの活用で注目される株式会社サーキュレーション

独自にもつ専門家ネットワークを活用し、様々な経験やキャリアを持つプロフェッショナル人材を企業の経営課題とマッチングさせる経営コンサルティングなどを手掛ける株式会社サーキュレーションも注目されています。

現在、3,000名を超える個人の登録者がおり、30~40代だけでなく大企業で役員経験のあるシニアも多いのためネットワークや熟練のノウハウに強みがあるそうです。
なお同社は、ベンチャー業界紙『ベンチャー通信』を発行するイシン株式会社が全国約7,000社の中から成長が期待されるベンチャー企業100社『ベストベンチャー100』に選出され、さらにその中でも最も『志』が高い企業に贈られる『北尾賞』に選ばれました。
参考:株式会社サーキュレーションHP、ベストベンチャー100
以上のような、シニア世代の活躍がますます注目されていくのではないでしょうか。
ノウハウを生かしながら働くシニア採用で生涯現役スタッフ

Kさん(67歳愛知県在住)
60歳まで大手飲料会社に勤務。
担当エリアの自動販売機の修理などを中心に30年以上現場で活躍。
定年退職後は3年間契約社員として、同社の若手育成を担当しながら現場でも熟練のノウハウを生かし活躍。
契約社員としての契約終了後は引退も視野に入れたものの、もともとアクティブな性格であったこともあり『日中の時間を現場で過ごそう』と決意。
その後はアルバイトとして、自動販売機の修理や廃棄、リサイクルなど培ったスキルを生かしながら現場で再び勤務。
Kさんはこう語ります。
息子や娘たちはとうに独立をしているので、蓄えや年金で食うには困らない。だから定年前は漠然と、『定年後はのんびり暮らすことになるのかなぁ』と思っていました。
しかし定年後は会社から、『定年後、特に予定がないのなら、契約社員として現場と若手育成をやってくれないか』と声がかかりました。
もともと仕事は好きでしたし、若い子たちに自分のノウハウを伝えていくのは楽しそうだと軽い気持ちで引き受けました。
いざ続けていると若手たちから『Kさん、Kさん』と頼られることが増えました。
話を聞いていると『やっぱベテランのKさんが一番詳しいし、教え方も一番わかりやすいです。』とのことで、若手の子たちは自分と年齢の近い直属の上司よりだいぶ年の離れた自分を頼ってくれているということをとてもやりがいに感じるようになったのです。
契約終了後、『そろそろ引退かな』とも考えましたが、引退しても今以上のやりがいのある趣味を見つけられる気がしなくて(笑)
アルバイト契約という形で続けることを決意しました。
何歳になったら引退、という通例に従うのではなく、自分の持つノウハウを生かせるだけ生かすという次の目標が何よりのモチベーションです。
Kさんのようにまだまだ現役で働くシニアスタッフの活躍もこれから注目される機会が増えるのではないでしょうか。