オバマ氏広島訪問:死者を悼むために来たけれど死者数は勘違い?

公式資料で3万人の朝鮮人原爆犠牲者、演説では「数千人」

 米国のオバマ大統領は27日、広島平和記念公園で演説した。オバマ大統領は「なぜわれわれはこの地、広島にやって来るのか。(中略)死者を悼むために来たのだ」と語り、その中で日本人の死者を10万人、朝鮮人の死者を数千人と表現した。

 この数字は、広島平和記念資料館や日韓両政府が発表した広島原爆の死者に関する公式の資料とは異なる。まず、広島原爆による死者は14万人とされている。このうち3万人が朝鮮人だ。したがって、日本人の死者を10万人と表現した点は、公式発表の資料よりやや少ない。さらに、朝鮮人の死者を数千人と表現した点は、実際の死者が3万人だったのと比べ極めて少ない。

 オバマ大統領が言及した数字と公式資料の間に違いがある理由は、オバマ大統領のスピーチを作る際に用いた資料が日本政府などの公式資料ではなく、古い資料もしくは別の資料を参照したからだと推定される。それでも、朝鮮人の死者の数を実際より大幅に少なく表現した点は「オバマの勘違い」と呼ぶに値する、という指摘もある。

チェ・ウォンソク記者
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