タイトル:セルラー
『セルラー』は2004年のアメリカ映画。誘拐された女性が、携帯電話が偶然繋がった青年に助けを求めるクライムサスペンス。
原案は『フォーン・ブース』の脚本を手掛けたスリラー映画の巨匠ラリー・コーエン。主演はL.A.コンフィデンシャルでアカデミー助演女優賞を受賞したキム・ベイシンガー。
ストーリー
生物教師のジェシカ・マーティンは突然、自宅に押し入ってきた男たちに誘拐される。犯人のリーダー格のイーサンはジェシカをある家の屋根裏部屋に監禁。さらにその部屋にあった電話を破壊し出て行く。ジェシカは粉々になった電話を何とか使えるまでに修復し外部に助けを求める。そこで繋がったのは見ず知らずの青年ライアンの携帯電話だった。ジェシカの切迫した声に押され、切れそうになる電波を持たせながらジェシカ一家救出の為奔走する。またライアンから捜索依頼を受けたボブ・ムーニー巡査部長も事件に巻き込まれていく。
予告編
レビューと評価
総合:★★★☆☆(3.7)
2004年の映画で「結構最近」かと思いきや、携帯電話は古いし、シナリオもなんだか90年くさいので古臭さを感じる作品でしたが、まぁまぁ楽しめました。スマホってたった数年の話なんだよね、まだ。すごい時間のサイクルが短く感じてしまう。。。怖いねえ。
この作品はタイトルの通り、携帯電話がキーとなってストーリーが進みます。いきなり誘拐されてしまったジャスティンが幽閉されてしまった部屋で壊れかけた電話のコードをつなぎ合わせてなんとか未知の番号に電話をかけることに成功、海で遊ぶ青年ライアンと電話で結ばれることになります。そこから事件が大きく動き出し、ライアンは色々と携帯電話越しに行動を起こすことになるのですが、90年臭いと感じたのはたぶん途中の渋滞であったり、充電器を緊急で求めているのに「順番待ち」一辺倒の店員であったり、金持ち弁護士のポルシェだったり、、、といった要素なんですが、まとめてしまうと「事件もの」にありがちなシチュエーションとシナリオをくまなく持ってきたという感じです。
そんな中でも特に面白かったのは、モブキャラでも二度は登場して、なにかしら事件と関わりをもたせたところですかね。冒頭に海水浴場でちらっと登場した絵描きのアジア系がまた出てくるとは思いませんでしたw そんな気が効いたキャストの活かし具合だったのですが、今考えると信じられないくらいジェシカ・ビールが脇役でした。それも、冒頭で主人公ライアンをフっておいてラスト、隣にちゃっかりいてるwというこれ以上ないくらいどうでもいいキャラなんですねぇ。かわいいからいいけど。この次に「ステルス」*1でスタメン貼ってるので人生何があるかわからんもんですね。
あとは、敵役にジェイソン・ステイサムwwww今となっちゃハゲたヒーローの代名詞でもあるステイサムですが、今作品ではこれでもかというほど憎たらしい悪役を演じます。しかも、ちょっと似合ってないというか、笑えてくるというか。ワルをしている中学生が本気でワルぶってる感じがどうも・・・。結局、彼は悪役には向いていないということですね。
とはいえ、豪華キャストに恵まれた良作でした。
俳優:★★★★☆
ジェシカ・マーティン役:キム・ベイシンガー
年齢的に世代じゃないのか、この人はよく知りませんでした。立派にキッドナップされた母親役を熱演していましたよ!これリアルで聞いたら「あ、やばい。誘拐されてる」って信じちゃいます。
ライアン役:クリス・エヴァンス
きました、我らがキャプテンアメリカの青年時代(違う
俳優としては駆け出しだったからか、演技力は甘いところがあったが、走り方はキャプテンアメリカ*2そのものwww まんまだったのでちょっとびっくりしました。
ボブ・ムーニー巡査部長役:ウィリアム・H・メイシー
この人、なんでここまで「中堅コップ」似合うんだろう笑 トワイライトサーガでも警官のお父さん役やってましたね。最近では「ルーム」にも出演しています。
イーサン役:ジェイソン・ステイサム
彼の紹介が今作で初めてだったことにびっくりです。結構追っかけしてるんだけど、どれも「今更レビューするのもなぁ」という感じの作品ばっかり。でもなぜか定期的に「ステイサム」が足りなくなってくると、ふと見たくなってくるのが彼の麻薬ですwww
そのハゲっぷりに依存症となる人も絶えない。かのブルース・ウィリスもこう言っています。
そんなハゲのヒーローの代表格を彼から奪ったステイサム。映画では「麻薬撲滅」ヒーローのくせに自分が麻薬のような存在になってしまっているようです。
なぜかこの人の作品はネタでしか感じられなくなってしまった昨今。
すべて、お悩み相談Botのせい。
Q.彼女の家に一晩だけ泊まる方法ありますか? まだ、付き合い始めて、一度も彼女の家に上がったことがなくて、泣 上がりたいです!
— ステイサムの悩み相談bot (@stathambot) 2016年5月29日
ステイサム「血だらけになりながら、『朝には出て行く』と言え。」 pic.twitter.com/q6R20rVHDy
おっと、誰かきたようだ。
クロエ役:ジェシカ・ビール
かわいそうなので、おまけで紹介。そう出演時間、2分くらい?ひどい脇役でした、かわいそうに。。。もう少しストーリーに絡めてあげることもできたろうに。
脚本:★★★★☆
最後にはしっかりと「携帯」が犯人を倒すカギになり、証拠の鍵になったり、すべての起点に携帯電話が関わってくるようになっています。面白い。混線からの携帯電話チェンジはなかなか面白かったけど、昔はそんなことあったのかな?確かに他人の通話が聞こえてしまったとかは経験あるけど。
演出:★★★☆☆
ストーリーとしては全体的に面白かったのだけれど、どうもありがちなシチュエーションを淡々と見せられた感じがある。「スピード」のように、観客を裏切る展開や見せ方を期待していた。
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