蹴球探訪
奇跡の初優勝見えた レスター・岡崎が激白「試合後はいつも悔しい」(4月27日)
【スポーツ】[バレーボール]逆転で白星発進 23歳柳田、エースの責任15点2016年5月29日 紙面から ◇五輪世界最終予選 日本3−1ベネズエラバレーボール男子のリオデジャネイロ五輪世界最終予選兼アジア予選は28日、東京体育館で開幕し、2大会ぶりの五輪出場を目指す世界ランキング14位の日本は、同20位のベネズエラを3−1で破った。日本は第1セットを落としたが、その後は3セットを連取。石川祐希(20)=中大、柳田将洋(23)=サントリー=の強打に加え、ブロックが効果的に決まった。29日は中国と対戦する。大会は8チームの総当たり戦で行われ、アジア最上位とそれ以外の7チームの中で上位3チームが五輪出場権を獲得する。 強烈なスパイク、弾丸サーブをたたき込むたびに、バレーボール界のプリンスが端正なマスクを鬼の形相に変えて雄たけびを上げる。「劣勢で追う立場を打破したい、雰囲気を変えたい気持ちがポイントにつながった」。23歳の若きエース柳田が右腕に責任感を込め、日本を過去2回の世界最終予選では果たせなかった初戦白星に導いた。 世界ランクは出場8カ国中最下位の20位と格下のベネズエラ相手に第1セットを26−28で失うまさかの苦しいスタート。「前日練習ではなかった硬さが出てしまった」と南部正司監督(48)。柳田と並ぶ二枚看板の石川がシャットアウトを食らい、セッターの深津も「僕自身も含め全員が硬かった」と振り返る。柳田自身も「初戦の硬さで思うように動かなかった」とオリンピックが懸かった独特の舞台が醸し出す雰囲気に完全にのみ込まれていた。 そんな苦境を救ったのは柳田だった。「時間がたつに連れて雰囲気も良くなる(試合の)つくり方ができたし、深津さんもいい状況で持ってきてくれた」と言えば、深津も「きょうの柳田は当たっていたので、乗っている選手に決めてもらった」とドンピシャの呼吸。12−16という劣勢から立て続けにスパイクを決め逆転に導く。試合全体の得点では21点の清水、19点の石川に次ぐ15点だったが、決定率61・90%はチームトップ。南部監督も「柳田が流れを変えてくれた」と絶賛した。 「日に日にオリンピックに行きたい気持ちは強くなっているし、勝ちたい気持ちはもちろんある。今は本当に勝って全員が喜ぶイメージをしている」。スマートな慶応ボーイ、プリンスの顔をかなぐり捨て、柳田がひたすら五輪へと日本を導く。 (川村庸介) PR情報
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