平成27年度地域商業自立促進事業である「下北沢の魅力度を向上させるための調査事業~外国人リピーターが何度も訪れたくなる街、下北沢を目指して~」の最終報告書が、このほど公表されました。本事業は、下北沢東会(下北沢あずま通リ商店街)とI LOVE下北沢が実施したもので、今回はそのサマリーをご紹介します。
・下北沢は、他地域と比べて外国人旅行者からの認知度は低いが、一度街の魅力に気付くとその魅力に惹かれるようになる。
・下北沢の魅力の源泉は、「ファッション・古着・雑貨」など、若者向けコンテンツと「冒険できるような路地裏」。留学生等長期滞在外国人などを中心とした「シモキタファン」のネットワーク化による「何度も来たくなる街」づくりが必要。
・一方で、道路標示、案内所・休憩所・トイレなどのハード整備と、個店における従業員トレーニングなどのソフト整備といった、外国人観光客が個人で街歩きできるような対策が必要。
本事業は以下の流れで実施した。
1.外国人来街者に対するアンケート(2015年10月9日~12月31日、依頼件数約700件、うち回答件数425件)
2.外国人来街者に対する深堀アンケート(11月13日~12月19日、対象件数37件、有効回答件数33件)
3.個店経営者に対する、外国人来店客に関するアンケート(11月20日~2016年1月、対象件数:送付600件、回答済み52件)
4.SNS調査(12月~2016年1月)
上記に加えて、昨今のわが国全体、または東京都全体のインバウンド旅行者の現状を把握するために観光庁の訪日外国人調査や東京都「国別外国人旅行者行動特性調査報告書」も参照した。
本事業は、昨今のインバウンド旅行者の増加の中で、今後「下北沢」が外国人来街者をどのように迎えるのか、他の東京都内外のインバウンド着地点と比較をしながら、下北沢が持っている資源、そして下北沢を訪ねる外国人来街者が何に期待し、そして何を求め、どのような課題を持っているかを明らかにした上で、外国人来街者とどのように付き合っていくべきか、調査・分析を試みたものである。
従って、(1)外国人来街者の視点(実際に何に期待し、どのような視点で街を巡り、そして満足するのか)、(2)個店の視点(外国人来街者を受け入れ、もてなす側として、日々どのような状況なのか、どのような課題があるのか)、(3)情報拡散・巻き込みの視点(ICTの時代、街の情報がどのような視点で拡散し、伝わっているのかいないのか)という視点で検討を行った。
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