オバマ米大統領が27日に、広島市の平和記念公園を離れる際、大統領専用車の至近距離に、1匹の黒猫がたたずんでいたことが28日、分かった。テレビの中継画面にも、猫が走り去る様子が映っていた。日米両国が、水も漏らさぬ超厳戒警備を敷いた公園内に、猫がいた背景は不明だが、ネットでは「爆弾を仕掛けていたらどうする」と指摘も上がった。

 広島市安佐北区で引き取り手のない犬猫の保護活動を続けるNPO法人「犬猫みなしご救援隊」の中谷百里理事長は、テレビに映った黒ネコについて「『地域猫』の1匹が、たまたま通りかかったのでしょう」と話した。

 広島市の野良猫はNPOや行政の努力で減っている。市動物管理センターに持ち込まれるネコの頭数は10年前の2000匹以上から10年で半減。「救援隊」の活動と、市が去勢・不妊手術をし、町内会がルールを決めてネコを世話する「地域猫」の活動が結果につながっている。平和公園でもこれらの活動が早くから進められており、野良猫はほとんどいないという。