◇500円で自由に遊べ/引き取りにお試し期間も

 保護された捨て猫や野良猫を家庭に譲渡することを目的にした県内初の保護猫カフェ「ひめねこ」(松山市東野5)がオープンした。猫を愛する人に引き取ってもらうことで、殺処分される猫を1匹でも減らそうと、NPO「えひめイヌ・ネコの会」が3月から運営。これまでに3匹が新しい家族にもらわれた。【木島諒子】

 ひめねこは、火・木・土・日曜の午後1時から5時まで開いている。募金500円で猫たちと自由に遊ぶことができ、気に入った猫がいれば1〜4週間のお試し期間を経て引き取ることができる。飲食の提供はない。

 カフェにいる猫は、飼い主が孤独死して飼い手がいなくなったり、野良猫が民家に産み落として行ったりと、さまざまな境遇。最初は人慣れしていなかったが、少しずつ触れ合うことで人なつこくなる猫もいる。現在は10匹が広い室内を元気に駆け回り、外に出たがる活発な猫も。

 ボランティアで世話をしている松山市余戸中2の主婦、二神祐子さん(58)は「1匹でも良い飼い主にもらわれて、幸せになってほしい」と猫たちを見やり、同会代表の高岸ちはりさん(63)は「ぜひどんどん見に来て」と呼びかけている。

 県動物愛護センターによると、独自に処分を行う松山市を除く昨年度の県内の猫の殺処分数は1936匹。減る傾向にあるものの、野良猫が産み落とした子猫が持ち込まれるケースが相次ぎ、全体の7〜8割を占めるという。

 「ひめねこ」の問い合わせは「えひめイヌ・ネコの会」(089・977・7564、月・水・金曜の13時〜17時)。