千葉県船橋市の船橋整形外科病院で今年1月、昨年導入した新しい技法で県内に住む50代女性の腰部の手術をした際、男性医師が誤って大腸を傷つけ、女性が敗血症で死亡していたことが分かった。
同病院が17日記者会見し発表した。
同病院によると、女性は老化現象の一つで、腰の神経が背骨に圧迫され腰痛などの症状が起こる「腰部脊柱管狭窄(きょうさく)症」の治療のため来院。今年1月14日、50代の男性副院長と40代の男性医師が、「XLIF」といわれる新しい技法で手術したが、その際に誤って大腸の一部を傷つけたという。手術後に女性は意識が低下、別の病院に搬送されたが、17日に死亡した。
XLIFは脇腹周辺の皮膚を切開して穴を開け、体内を映しながら器具で神経への圧迫を取り除く技法。米国で開発され、切開面が少なくて済む利点がある。船橋整形外科は昨年10月に導入した。
副院長らは女性を手術した同じ日に、XLIFの手術を70代男性にも行っていた。その際も同様に大腸を傷つけたといい、男性は吐き気などの症状を訴え、別の病院に入院したという。
記者会見で大内純太郎院長(62)は「大変申し訳ない、もう二度と起こしてはいけない」と話した。
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