愛知県は19日、県がんセンター愛知病院(岡崎市)消化器内科部長の男性医師(60)が患者の同意を得ず、20年近く臨床研究を行っていた可能性があると発表した。
院内の承認手続きも取っていなかった。県病院事業庁によると、医師は「(必要性について)十分な認識がなかった」と説明しているという。
臨床研究の対象になっていたのは、1997年から今年3月に診療を受けた自己免疫性胃炎などの患者約450人。医師はピロリ菌感染と胃がんの関連性について研究するため、診療に必要のない採血をしたり、胃の粘膜の組織を余分に取ったりした可能性がある。健康被害は確認されていない。
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