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【社会】広島訪問のオバマ氏と対面 被爆3世「感動」
◆ものすごく濃い50分 高3・並川さん原爆投下から七十年余、オバマ米大統領の広島訪問という歴史的瞬間に間近で立ち会ったのは、祖父らが被爆した「被爆三世」の中高生だった。平和活動に取り組んでいる広島市の女子高校生と長崎市の男子中学生の二人は「とても感動した」と率直な思いを語った。 「私にとってはものすごく濃い五十分だった」。こう話すのは、オバマ氏に原爆慰霊碑への献花の花輪を手渡した広島女学院高校三年の並川桃夏さん(17)。オバマ氏が被爆者の手を握った場面に「被爆者が生きている間に会えたのは良かった。実現すると思っていなかったので涙が出そうになった」と振り返る。 高校一年から核兵器廃絶の署名活動などに取り組み、昨年は若者が語り部として被爆証言を伝える外務省の「ユース非核特使」を経験した。 高校入学後に取り組んだ被爆証言を集める活動の中で、初めて曽祖母と祖父が被爆者だと知った。 「私たちが伝えるのには限界があるが、被爆三世として被爆者の思いをしっかり伝えていかなければ」と力強く語った。 オバマ氏の訪問を「批判もある中で、広島に来たことは勇気ある行動」と評価。「演説を聞いて、米国の若者も核に対する考え方が変わったのでは。少しでも核兵器が減っていってほしい」と期待を寄せた。 ◆任期後でも長崎来て 中3・森内さんオバマ氏と握手した長崎市立江平中学三年の森内暖安(のあ)さん(14)は、突然オバマ氏から手を差し伸べられ驚いたという。 森内さんは、祖父が被爆者で、昨年「平和」がテーマの地元のスピーチコンテストで優勝した。 オバマ氏に勇気を出して英語で「あなたと会えて光栄です」と声を掛けると、「サンキュー」と返してくれたという。 オバマ氏の演説について、「謝罪は求めない。民族や宗教の違いを超えて戦争をなくすことを訴えていたので満足」と話す。「ポツダム宣言を黙殺した結果、原爆投下が決まったので日本にも責任がある。オバマ氏には任期が終わった後でも長崎に来てほしい」と期待した。 PR情報
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