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被爆者の森重昭氏「温かかった。夢のよう」

日本テレビ系(NNN) 5月28日(土)8時26分配信

 アメリカのオバマ大統領は27日、現職大統領として初めて被爆地・広島を訪問し、スピーチを行った。歴史的なスピーチの一部始終を最も近くで目に焼き付けたのは被爆者だった。スピーチを終えたオバマ大統領は被爆者に歩み寄った。

 日本被団協の代表委員・坪井直さん(91)。「核なき世界」の実現に向け一緒に取り組みましょうと固い握手を交わした。オバマ大統領から「ありがとう」と言葉をかけられたという。

 坪井直さん「時々広島にやって来て、いろいろな人に聞いたり見たり、それを重ねてくださいと早口で言った。するとまた握手が強くなった。人を思う心が強いのか。私が喜んで話をするたびにだんだん握手がすごくなった」

 大統領と言葉を交わしたもう一人の被爆者・森重昭さん(79)。広島で被爆した12人のアメリカ兵について40年近く調べてきた。こうした取り組みが評価され、立ち会うことになったとみられている。オバマ大統領は、感極まった森さんを受け止めた。

 森重昭さん「(Q:大統領の手は?)温かかった。今まで苦労に苦労を重ねた大変な思いをしたが、最高のもてなしをきょうはアメリカがしてくれた。夢のよう」

 謝罪よりも核のない世界を求めた被爆者たち。その思いが交差するまでに71年の歳月が流れた。広島に新たな歴史が刻まれる。

最終更新:5月28日(土)10時15分

日テレNEWS24