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【羽田で大韓航空機から煙】
シューター1カ所使えず…安全委、脱出状況も調査
羽田空港を離陸滑走中に出火事故を起こした大韓航空のボーイング777は、緊急脱出に使うシューター1カ所が正常に展開せず、使用できなかったことが28日、分かった。当時、客席は満席に近く、全てのシューターが使えればより早く脱出できた可能性がある。
シューターで滑り降りる際にけがをした乗客もおり、運輸安全委員会は機長らから事情を聴取。今後、緊急脱出の状況や機体の整備状況なども含め、詳しい原因調査を進める。
緊急脱出の際、左右5カ所ずつのドアのうち、エンジンの消火作業をしていた左側は最前方1カ所、右側は全5カ所のドアが開かれた。だが、乗客の証言などによると、右側最後部のシューターは風になびいて脱出に使えなかった。
シューターを膨らませるガスの圧力不足か、シューターに傷が入るなどして十分に膨らまなかった可能性がある。