悲しい事いっぱいあったんすね今まで――
こんにちは、氷太よ。
更新するの、すっかり遅くなっちゃったわ。
昨日の夜、BL漫画の新刊情報とランキングを
こんな感じで見てたら、あっという間に時間が過ぎちゃって・・・。
今日は秀良子先生の
「リンゴに蜂蜜」
を頂いていくわね!
「ガチのガチのガチで泣けるBL漫画」でご紹介させて頂いた漫画ね。
この表題作の作品、正直言わせて頂くと、女性の方は読んで泣けるかは分からないわ。
というよりも、現実のホモという存在に理解が足りていない人かしらね。
客観的視点で創作した作品というよりも、現実に生きているホモの視点・思想を重点的に描いた主体性に富んだ作品だからよ。
なんでそんな展開になるの?ってなるかもしれない。
でも、これ凄く現実的だから。
本当によくぞここまで描けたなオイ!と思ったわね。
男性作家さんかしら・・・と思ったほどよ。
巻末のあとがきを見る限りたぶん女性ね。
この作品で泣いた方はきっと、人の心の痛みを理解する事のできる優しい人よ。
お話を見ていきましょう。
あらすじ
君に甘い甘い好きをあげる。
松田夏樹・大学2年生。
付き合っている男に突然結婚すると言われ、年下の男に唐突に「カレー部に入んない?」と誘われた。
寂しさも哀しみもカレーが大好きなアイツが現れてから少しずつ幸せへと形を変えていくー―。
すごく甘くてちょっぴり可笑しいコマノ&夏樹シリーズほか、
10年振りに訪ねてきた同級生のひと夏を描いた『世界の終わりのなつもよう』を収録。
こんな感じね。
このあらすじ書いた方上手ね。
この 「寂しさも哀しみもカレーが大好きなアイツが現れてから少しずつ幸せへと形を変えていくー―。」
ここよ!この部分!
まさにこの部分こそがメインテーマとして描かれていく部分なのよ。
あと、この表題作とは別に短編が1つ含まれているわ。
この短編も凄く良いのよ。
ずっと会っていなかった同級生のお話なんだけど結末が切なすぎる・・。
登場人物
夏樹(表紙右)
大学に入り初めての恋愛を経験し、そしてその辛さを知る事になる。
人付き合いが苦手で面倒だが、表面上ではニコニコとしている。
決して良いとは言えない過去を持つ。
コマノ(表紙左)
人見知りも物怖じもしない積極的な性格。
いつも周りには人がいる。
大学の学食で夏樹と出会う。
感想
ストーリー・キャラクター
リード文で触れた通り、本当の意味で主体性を持っているお話なので物事の進行は実にスムーズ。
ホモが置かれている立場や人間として人を想う事の難しさや辛さを、重たすぎず軽んじずにバランスを取りながら描かれていくわ。
「悲しい」ではなく「哀しい」という演出にとても優れていて、悩みや言葉で当てはめる事のできない感情の矛盾等を表す、独特のセリフ回しや情景描写も素晴らしい。
メインキャラクターである2人も、ほのぼのとしていながら深層に触れるという軽さ・重さがあるメリハリのあるやりとりになっているわね。
見所は、結婚する事になったと一方的に告げられた彼氏が大学まで夏樹に会いに来るシーン。
ここの手を繋ぐ描写に注目してみて。
この漫画、夏樹とコマノが付き合ってる状態の物語→その出会い物語と時系列を反転させた進行になっているんだけど、だからこそ説得力のある描写になっているから。
「離したくないけど離した」ではないのよ。
「離れるべくして離した」の。
欠点を1つ言わせて貰うと
モブキャラがうざい。
発言が自然体ではなく違和感があるわ。
恐らく2人のやりとりや演出に全能力を注ぎ込んだのね・・。
まあほんの数コマしかないから良いんだけど。
絵
ここが最も残念な部分ね。描写は何回も言っているけど凄くいいのよ。
ただ、絵自体はお世辞にも上手とは言えない。
なんていうのかしら、キャラクターの外見的なものを言いたいんだけど。
デッサンっていうのかしら?
そこが残念ね。
発展
めっちゃフレンチな描写しかない。
というかそもそもこの展開と終わり方では描く必要もなかったと思うし、描けなかったと思うわ。
まとめ
発展重視な人にはオススメできないけど、物語重視な人はマジで!読め!
小説派な人でも満足できるはず。
男性でも読めると思うわきっと。