さて、前回の黒歴史記事から取り直して、かねてから書いてきた株取引の基礎知識の整理も兼ねて、50音順で用語を掲載していこうと思います。簡単な解説と、過去に踏み込んだ解説をしていればそのリンクをはっておきます。時たま更新していく予定です。
それではどうぞ。
あ行
IPO(新規公開株)
今まで未公開だった企業が株を公開すること。上場すること。
企業は市場に株を公開することで、不特定多数の株主から資金を集める事が出来るようになる。IPOは初値が高騰する可能性が高いとされている。
RSI(相対力指数)
過去の値動き幅に対する上げ下げの割合をグラフ化した物。
この数値が70%だと買われすぎ(売りチャンス)、30%以下だと売られすぎ(買いチャンス)の基準として見ることが多い。
ROE(自己資本利益率)
企業の収益性をはかる指標。
企業の自己資本に対する当期純利益(つまり税引き後の利益)の割合。
少ない資本で収益性の高いビジネスをしているかが判ります。
今でも強いですが、数年前スマホゲーム関連がとんでもない数値を出して話題になっていました。(ガンホー・コロプラなど)
2016/3/7時点でこんなかんじ。
日経新聞ROEランキング :ランキング :マーケット :日本経済新聞より。
板
売買注文を記録した、銘柄別の注文控えの事。
コンピュータで整理・記録され「板」画面上に表記される。
一般信用取引
お金を借り、手持ち資金以上の株式投資を行う事。
投資家と証券会社の間で貸し借りをするものが一般信用取引。
証券取引所が公表している選定基準を満たした銘柄のみを対象にした制度信用取引というものもあります。
EPS(一株当たり利益)
一株当たりの利益。
この数字が前年に比べ増えると株価が上がりやすいと言われている。
インカムゲイン
銀行・株取引・投資信託など金融機関から得られる収入のうち、「配当金」・「金利」などによる利益を指します。株取引だけに絞ってみれば「配当金」。株を保持しているだけで、売り買いをすることなく入ってくる収益です。株主優待も現金化できるものが多くなってきているので(特にクオカード)インカムゲインに含まれるのかな・・・?
陰線・陽線(いんせん・ようせん)
その日の株値のおおざっぱな動きが一目で判る指標。
ローソク足を見て、始値より終値が高かった場合は陽線⇒ローソク足が白色。始値より終値が下がった場合は陰線⇒ローソク足が塗りつぶされる(色は媒体によって違う)
下の画像は我らが「株式会社はてな」のチャート図。(ヤフーファイナンスより)
白と青で表されているのがローソク足です。
白がその日最終的に値上がった。青がその日最終的に値下がったと判断できます。
大型株
東京証券取引所が、全ての銘柄の時価総額・流動性の高さでランキングを作り3つのグループに分けました。上位100位以内の銘柄を大型株と呼び。続いて400銘柄を中型株、それ以外を小型株とあらわす。大型株は株価に安定感がある、小型株は株価の値動きが激しいといったそれぞれ株値の動き方に特徴がある。
人によっては小型株しか狙わないなどの戦略がある。
大引け・前引け(おおひけ・ぜんひけ)
証券取引は午前・午後に分けられている。
午前の部の最後の取引を前引け。午後の部の最後の取引を大引けといいます。
つまり、大引け=終値ということになります。
押し目買い(おしめがい)
チャートを見て買いを判断する手法のひとつです。
株価の値上がりの仕方を見ると直線で上がって行くわけではありません。
必ず上げ下げを繰り返しながら上がって行きます。
そして押し目とは全体としては株価を上がりつつも、一瞬下がったその瞬間を指します。このタイミングで株を購入して、また上昇したタイミングで売却する・・・これを押し目買いと言います。この逆は「戻り売り」と呼ばれます。
画像は話題のそーせい(4565)
か行
格付け
証券会社などが各銘柄を評価しており、格付けによってそのランクを決めている。
格付けの段階・表記は各媒体によって違いますが、格付けが上がれば株価も上がり、格付けが下がれば株価が下がる傾向があります。
株価指数
株式相場全体の状況を示すため、個々の株価変動を一定の計算方式で総合し数値化した物。基準値を100もしくは1000とした時の指数。有名な物では「TOPIX」というものがある。TOPIXについては後述。
株式資本比率・自己資本比率
企業の総資本に対する株主資本の割合。
企業の財務体質の安全性をみる基本的な指標の1つ。
株式ミニ投資・ミニ株
一般的に100株単位・1000株単位でないとと株は購入できない。この最低限の単位を一単元といいます。しかし、証券会社の持っている株を売買することで、100株・1000株の条件を取り払い、一単元未満(1単元の10分の1以上という条件)でも株を購入できる制度。少額の資金から始めることが出来るが、議決権はなく株主優待は貰えない。配当金はもらえる。
空売り
信用取引の中のひとつ。
証券会社から株を借り、即売却。
その後株価が下がったところで株を買戻し、証券会社に返却することで
その差額を利益とする手法。これにより、株価が下がっている状況でも利益を海だ明日ことが出来るが、リスクが大きいので注意。
キャピタルゲイン
株の価格変動をみて、売り買いしたときに得られた利益。
インカムゲインと区別されているが、株取引の醍醐味がこちらかと。
権利確定日
株主優待を狙う人にはとっても大切なポイント。
企業毎に「株主優待」や「株主総会出席」の権利付与の基準は
その株主が指定の日時に、指定以上の株式数を保有しているかで判断される。
要注意事項
保有までにはタイムラグがあるため権利確定日の3営業日前までに株を購入していないと間に合わない。そのタイムリミットの事を権利付き最終日という。
一般的に権利確定日前に株価が上昇する傾向がある。
権利落ち日
権利付き最終日の翌営業日の事。
仕組み上一般的に権利落ち日には株価が下がると考えられる。
雇用統計
雇用情勢を調べた景気関連の指標。
とくにアメリカの雇用統計は存在感が大きく、外国為替市場や世界中の株式市場にも影響を及ぼしている。
ゴールデンクロス
チャートを使った、その後の株価の値動きを判断する基準の1つ。
短期移動平均線が長期移動平均線を下から上に突き上げるように交差したポイントを指す。一般的に、この交差ポイント以降株価が上がって行くと言われている。
その反対がデッドクロス。
さ行
指値注文
値段を予め指定して売り買い注文を出す方法。
保有している100円の株が150円になったら売りますと予め指値注文しておけば、150円に達した時に自動的に売却される。100円の株が90円になったら買いますと予め指値注文しておけば90円に下がったときに自動的に購入できる。
なお、逆指値注文というシステムもあり、言葉通り指値注文の逆。
先程の例では100円の株が90円になったら「買います。」だったが
これを「売ります」と指定しておけば「損を最小限に抑えることが出来る。」これが逆指値のメリット。
いずれも仕事をしつつ株取引をしている人など、常に板に張り付けない人には大変重宝する。
さらに指値・逆指値を同時に指定できるクロス取引という手法もあるが、使える証券会社は少ないので証券会社を決める際にはクロス取引の有無を調べるといいかもしれない。
自己資本比率
返済不要の自己資本が、会社全体の資本の何%あるかを示す数値。
経営の安定性を図る指標の一つ。
JASDAQ(じゃすだっく)
日本最大の新興企業・ベンチャー企業向けの市場。
同じく新興企業・ベンチャー企業向けとしてマザーズも存在するが、マザーズは一部上場を目指す企業という特徴があるそうです。
なお、JASDAQには浮動株比率・流動株比率の制約がないため、大化けする可能性を秘めた銘柄が存在する。JASDAQばかりを狙う投資家も多い。
ストップ高・ストップ安
投資家にとってそれぞれ好きな言葉・嫌いな言葉NO1。
株価は異常な上げ下げをした場合、大混乱を招く恐れがある。
そのため、証券取引所では一日の株価の値動きに上限・下限を設けており、上限に達した物をストップ高。下限に達した物をストップ安と呼んでいる。
このリミッターの存在により、投資家の恐怖感・不安感を抑えることが出来る。
た行
チャート
株価や売買数などをグラフ化したもの。
デイトレード
一日の取引時間中に何度も売買を繰り返し、利益を生み出す手法。
株取引の考え方として「長期」「中期」「短期」3つに分けることが出来るが、デイトレードは超短期タイプの手法。
出来高
どれだけ売り買いされたかの指標。
出来高はその銘柄の人気度や注目度を推し量る数値になる。
デッドクロス
チャートを使った、その後の株価の値動きを判断する基準の1つ。
短期移動平均線が長期移動平均線を上から下に突き抜けるように交差したポイントを指す。一般的に、この交差ポイント以降株価が下がって行くと言われている。
その反対がゴールデンクロス。
特定口座
1年間の株式取引による、損益を証券会社が計算してくれる口座。
源泉徴収ありなしを選択でき「あり」を選択すると税金を証券会社が計算し、代理納税してくれるので投資家は確定申告をしなくてもよくなる。
TOPIX(とぴっくす)
東証市場1部上場企業の全ての株価を基にして計算された指数。
基準日(1968年1月4日)を100とした場合の時価総額の変化を表している。
以下は過去10年のTOPIXの動き。
大きく下落している2008年後半はリーマンショックが原因。
な行
成行注文(なりゆきちゅうもん)
売買値段を指定しないで売り買いすること。
今すぐに欲しい・手放したいときに役に立つ。
なお、価格を指定しない為発注から約定までのタイムラグで株価が変わってくるデメリットもある。
ナンピン
保有株の株価が下落した時、下落した値段でさらに買い増していく手法。
100円で100株購入した銘柄が80円に下がってしまった!
このままでは一株20円の損失です!
↓
そこで80円で300株買います。これがナンピン買い。
合計すれば、400株を一株85円で取得した事と同じことになりますね。
↓
その後90円まで株価が戻れば1株5円の利益を得ることが出来ます。
残念ながら80円で落ち着いてしまったとしても、一株5円の損益に抑えることが出来ました。
このように平均取得額を下げることで、株価が上昇に転じた場合少ない上昇幅でも損益を抑えたり、利益を出したりすることが出来るといった手法です。
ただし、さらに株価が下降した場合は地獄と化す。
日経平均株価
日本経済新聞社が打ち出している、東証市場第一部の中でさらに厳選された225銘柄の平均株価指数の事。日経225とよく言われている。
225企業の内容は以前はほぼ固定だったが、現在では毎年企業の入れ替わりが発生している。
は行
PER(ぴーいーあーる)株価収益率
時価総額÷純利益
もしくは
株価÷一株当たりの利益で算出される数値。
株価の割安感・割高感を示す指標。
市場・業界によってPER平均が変わってくるのでそこは注意。
PBR(ぴーびーあーる)株価純資産倍率
株価÷一株当たり株主資本で算出される数値。
一株当たり株主資本は 株主資本÷発行済み株式数。
基準は1倍として、それ以上で割高、それ以下で割安となっている。
こちらもPERと同じく株価の割安感・割高感を見る指標となっている。
含み益・含み損
どんなに株価が変動しようとも最終的に株の売買をしなければ、利益・損益は発生しない。もしも今売ったら・・・こんだけ利益・損益がでるよ!という数値を指す。
購入した時の株価に比べ、現在の株価が高い場合「含み益」
現在の株価が安い場合「含み損」と表現される。
や行
寄り付き
取引所で壱日の最初に行われる売買の事。
そして、そのときの株価を始値という。
ら行
レバレッジ
英語でテコを意味する。
少ない力で重い物を持ち上げるテコの原理のように
少ない資産で多くの取引を行う事。
ハイリスク・ハイリターンな取引をしたい場合利用する。
ロスカット(損切り)
保有株の株価が下がったときに、一思いに全て売却してしまう方法。
「もしかしたら株価が上がるかも・・・」という淡い思いを捨て、損益を最小限に食い止めることを大前提とした手法。
同じ状況で買い増しをすることをナンピン。
同じ状況でそのまま放置することを塩漬けという。
また定期的にいじってみます。
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