利用制限しても、保険給付額は増に 協会試算
日本福祉用具供給協会(小野木孝二理事長)は27日、要支援1から要介護2までの軽度要介護者の福祉用具利用が制限された場合、ヘルパーへの切り替えが増え、介護保険給付額が現在より年間約1370億円、介護人材の需要が10万人以上増えるとの試算結果を発表した。
国は昨年6月に閣議決定した経済財政運営の指針「骨太の方針」で、軽度者への福祉用具貸与を見直すとした。財務省は軽度者については原則自己負担(一部補助)とし、保険給付割合を大幅に引き下げる方向を示しており、今年中に決まる。福祉用具を利用する軽度者は約110万人。
同協会は、介護ベッド、車いす、歩行器など主要5種類の福祉用具を利用する478人の軽度要介護者を対象に昨年12月に調査を実施。福祉用具が使えない場合、ヘルパーに依頼するとした人が約2割いた。この調査結果を基に、掃除、調理など複数のサービスを最低限の時間で受けると想定して試算した。
記者会見した同協会の小野木理事長は「福祉用具が利用制限されると、家族介護に移行する人も多くなるとみられ、家族の負担が増すほか、転倒や骨折が増加する可能性がある。政府は考えを修正してほしい」と述べた。【有田浩子】