「全てが『黒』ではない」舛添都知事、「一日も早く」を30回以上
東京都の舛添要一知事(67)は27日、都庁での定例会見で、これまで指摘されている自身の政治資金私的流用疑惑について「全てが『黒』ではない」と強気の姿勢を示した。
ただ「私は信頼を失っているので信じてもらえない」とし、具体的な説明は避けた。依頼している弁護士の調査について「一日も早く」などという言葉を30回以上繰り返したが、期間は未定で結果の発表のめども立っていない。4日後に迫った都議会開会。都議の追及にどこまで答えられるか不透明な状況だ。
「全てが『黒』ではない。誤解もある」。疑惑が持ち上がってから、これまでの会見で見ることのなかった強気の姿勢で、舛添知事は言い切った。語気を荒らげる場面も目立った。政治資金の私的流用疑惑の説明が遅れている知事に記者から「先延ばしにしているのか」と問われると、「私が一番調査結果を知りたい!」と目を見開いた。
知事の日程表によると、4月までの約1年間で、国内視察53回のうち、7割以上の39回が美術館や博物館だった。「なぜこんなに多いのか」との指摘には「東京五輪・パラリンピックに向けた文化振興のために行った」などと自信たっぷりに説明。神奈川県湯河原町の別荘通いなどを巡り、公用車に家族を乗せたことがあるかとの問いには「ありません」と断言した。
政治ジャーナリストの山村明義氏は、余裕とも受け取れる舛添知事の発言の背景に「都議会の過半数を占める自公会派の緩さがある」と指摘。「7月投開票の参院選を控える与党は、自分たちが推薦した知事を辞めさせることで傷つくことを懸念している。今後大きなスキャンダルが起きなければ6月の都議会で厳しい追及はしないだろう」と話した。
一方、強気の裏で数々の疑惑に対する具体的な説明は避けた。最初は「精査する」、2回目は「第三者の厳正な目で」と同じ言葉を繰り返してきたが、この日は約80分の会見中に「一日も早く」「一刻も早く」という言葉を30回以上連発。「『黒』でないと確信しているのは何件あるか」と聞かれると、「私は信頼を失っているので、話しても信じてもらえない」などと、「信頼」を逆手に取って説明を避けた。
舛添知事は「第三者」として依頼した弁護士が25日から資料の精査などを始めたことを明らかにしたが、弁護士とはまだ会っておらず、知事へのヒアリングの日程も決まっていないという。都議会は4日後の6月1日に開会。知事は「議会の皆さんに納得いただける説明をするつもりだ」としたが、果たして1300万人の都民が納得できる答弁ができるのか。