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慶応大に文科省装うウイルスメール 自民党佐賀県連のアドレスも表記、悪用か

感染被害など確認されず

2016年05月26日 21時22分

 文科省のアドレスから発信されたように装ったウイルスメールが、慶応義塾大学の教職員6人に送りつけられていたことが26日、分かった。メールには自民党佐賀県連のアドレスも一部表記されており、悪用されたとみられる。今のところ慶応大や自民党県連のパソコン、サーバーがウイルスに感染するなどの被害は確認されていないが、文科省は全国の大学や研究機関に注意を呼び掛けている。

 文科省によると、23日から24日にかけて、「【文科省(ご連絡)】新学術領域研究の中間・事後評価について」との件名のメールが慶応大の教職員6人に送信された。差出人は文科省の担当部門の共通アドレスになっており、ファイルが添付されていた。

 差出人のアドレスに、自民党県連のアドレスも表記されているなど不審な点があったことからウイルスメールと判明した。添付ファイルには外部と通信するプログラムが含まれていた。

 受信した6人は添付ファイルを開封しなかったためウイルス感染の被害はない。全国で慶応大のほかに同様のメールの受信例はまだ確認されていないという。

 自民党県連によると、25日夕に情報処理推進機構から「ウイルスメールに県連のアドレスが使われている」との連絡があり、サーバーを管理する委託業者に調査を依頼した。24日午後8時35分に外部から不正アクセスされた形跡があったが、ウイルス感染や情報流出などの被害はなかった。県連の西村忠則事務局長は「まさかこんなことが起きるとは思ってもみなかった。セキュリティー対策を強化したが、今後も注意を払っていきたい」と話した。

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