2016年5月27日(金)

人事部のレベル「大手は中小・ITベンチャーに劣る」

人事の目で読み解く企業ニュース【47】

PRESIDENT Online スペシャル

著者
溝上 憲文 みぞうえ・のりふみ
ジャーナリスト

溝上 憲文1958年鹿児島県生まれ。ジャーナリスト。明治大学政治経済学部政治学科卒。月刊誌、週刊誌記者などを経て、独立。新聞、雑誌などで経営、人事、雇用、賃金、年金問題を中心テーマとして活躍。『非情の常時リストラ』(文春新書)で2013年度日本労働ペンクラブ賞受賞。主な著書に『隣りの成果主義』『超・学歴社会』『「いらない社員」はこう決まる』『「日本一の村」を超優良会社に変えた男』『マタニティハラスメント』『辞めたくても、辞められない!』『2016年 残業代がゼロになる』など。近著に『人事部はここを見ている!』(プレジデント社刊)がある。

執筆記事一覧

経済ジャーナリスト 溝上憲文=文
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デキる人事採用担当者はどんな人材か

6月1日の就職面接解禁までわずかとなったが、すでに「内々定」を得ている学生も多い。

2016年卒、2017年卒の就活は面接解禁までが実質的な選考期間となっている。売り手市場の中で、3月の説明会解禁後の短期間でいかに優秀な学生を獲得するのか。

人事担当者の能力が以前にもまして厳しく問われている。人を選考する立場の人は、一方では選考される立場でもあるのだ。

転職市場ではそうした優秀な人事担当者を求める企業が増えている。リクルートキャリアの人事職の「転職求人倍率」は2015年5月の0.9倍から右肩上がりに推移し、今年4月は1.3倍を超えている。

求人企業はどんな人材を欲しがっているのか。

実際に転職エージェントから誘いを受けている大手電機メーカーの人事担当者はこう語る。

「ITベンチャー系など中堅企業のオファーが多く、とくに欲しいのが、採用ができる人。しかもダイレクトリクルーティングができる人が欲しいそうだ。アメリカではフェイスブックなどSNSを使ったダイレクトリクルーティングが主流だが、日本のIT・ベンチャーは採用のための予算が少ないこともあって、その人の人脈、SNSなど独自の手法で会社が求める人材を採用できる人のニーズが非常に多いと聞いている」

一般的な採用手法は、就職サイト(リクナビ、マイナビなど)を使って母集団を形成し、エントリーシートや面接を通じて機械的に絞り込んでいくパターンだが、そんなことは誰でもできる。

今どきの人事担当者は少なくともSNSを使って採用ができるぐらいの技量がなければ転職さえできないのだ。

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