2016年の4月よりTBS系よりテレビドラマ化された「重版出来!」。 原作は2014年日本経済新聞「仕事マンガランキング」第1位を獲得した、月刊!スピリッツで連載されている漫画であり、その舞台が週刊コミック誌の編集部であるという事から、一部のオタクの間でも話題になっているようです。
妻は出版業界にも知り合いがいるようで「興味がある」とのこと。で録画していたようなので私も見てみました。
本を何部刷るかを決定する部数決定会議(部決会議と言われているらしいです)で編集サイドと営業サイドで発行部数を決定するやり取りなど、大変興味深いものでした。
営業サイドは在庫を気にかけ、編集サイドは沢山発行したい、など、私も製造業に従事しているので、営業と計画の間ではこんなやり取りをしているのかなぁ、と思ってしまいました。
さて、一体どんな作品なのか、もう少し詳しく調べてみる事にしました。
あらすじとキャスト、原作漫画
舞台は、週刊コミック誌の編集部。 何者でもない人が「漫画家」になる。その才能を支える編集者たち。 彼らは、「一冊の漫画」という夢のために、ひたむきに全力で仕事に取り組んでいた。ひとつの「漫画」が人生を変えるんだ。それを多くの人に届けたい… その「漫画」を重版出来させたい…重版出来(じゅうはんしゅったい)・・・それは、初版と同じ版を使い、同じ判型、装丁にて刷りなおすこと。つまり、売れた漫画ということ。そこに足を踏み入れたのは、新米編集者・黒沢心。 「今の自分が、心から熱くなれる場所は、ここしかないと思いました!」 まっすぐな彼女の人間力と持ち前の勘は、やがて皆を動かしていく。
公式HPより引用。
主人公の新米編集者、黒沢心役には、連続ドラマ初主演の黒木華。
黒沢の指導社員でクールで頼れる先輩、五百旗頭敬役には、日本のみならず国際的映画祭で主演男優賞を数多く受賞しているオダギリジョー。
コミック営業部担当の小泉純役に、モデルとして活躍「塩顔男子」という流行語を生み出すほどの旋風を巻き起こし、昨年のTBS金曜ドラマ「コウノドリ」で連続ドラマ初出演を果した坂口健太郎。
週刊バイブス編集長、和田靖樹役には、「孤独のグルメ」での主演を始め、国内外の舞台、テレビドラマ、映画、CMなどで大活躍の松重豊。
この他、個性豊かな週刊バイブスの編集部員役は、安田顕、荒川良々。そして、興都館清掃員久慈勝役に高田純次。 さらに、様々な事情を抱えている漫画家役には、小日向文世、滝藤賢一、要潤、永山絢斗。 漫画家のアシスタント役にムロツヨシなど、豪華キャストが集結。
そして原作は小学館「月刊!スピリッツ」連載中で連載中の松田奈緒子「重版出来!」。
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タイトルの重版出来とは、初版と同じ版を使用・同じ判型・装丁にて刷りなおすことだそうです。
連載漫画の裏側
さてこの「重版出来!」の舞台は刊コミック誌の編集部であり、主人公が新人編集者という事もあり、普段何気なく読んでいる漫画の裏側、制作サイドを知ることができるのが最大の魅力であります。
ドラマを見ても作者、著者と編集サイドが一体となって作品を売り出していく様子が丁寧に描かれており、こうやって漫画を売っているのかぁ、と感動したものです。
そしてとある漫画を思い出させる作品でもあります。
去年実写映画化もした、週刊少年ジャンプの「バクマン。」です。
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こちらは高い画力を持った真城最高と文才に長けた秀才である高木秋人の2人がコンビを組んで漫画家を目指していくという、作者の視点から漫画作成を描いた作品でした。
この「バクマン。」では多くの漫画関係の固有名詞が実名で使用されており、連載雑誌の週刊少年ジャンプの中で連載漫画家を目指すというリアル志向であったのも大変印象的で普段知ることのない「漫画家」と出版業界について知ることができた名作であると思います。
こういった「仕事」に関するドラマやアニメは、普段何気なく楽しんいる作品の裏側を知る良い機会であると思います。
「重版出来!」は漫画ですが、P.A.WORKSが2014年に制作した「SHIROBAKO」はアニメ制作会社をアニメ化した作品で、こちらも反響を集めました。
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題名の「SHIROBAKO」は、制作会社が納品する白い箱に入ったビデオテープを指す映像業界の用語だそうです。
一方で漫画家さんと編集者さんの間でのトラブルも度々話題になります。
人と人とが関わっている事なので問題が全く起こらない事は無いとは思います。
最近でも
こんなツイートが話題になりました。
へ~、週2で合コンする暇はあるのにアオリを練る暇はないなんて、大変ですね編集って。ていうか「練ればもっと面白くなる」って漫画の話でしょうか?僕自分より無能な奴に言われたくないんですけど。あなた僕より面白いものが描けるんでしょうかね? https://t.co/iGEI2s6VBf
— うすた京介 (@k_usuta) 2016年5月7日
お?週2で合コン?編集者ェ…
結末はうすた先生と編集部の漫画対決の宣伝だったようですが、この編集者と漫画家という関係は一言で語れるような関係でないのかもしれません。
プロの漫画家先生方の反応も
刺さる、あるある…などなど沢山の反響があったようです。
アニメ、漫画ときたら、次はゲーム?
オタクなクリエイターの裏側を描いた「重版出来!」、原作もお仕事漫画としてドラマ化の影響でますます注目を集める事でしょう。 私のような消費するしかない「消費型のオタク」にとっては純粋な興味の対象としてですが、「重版出来!」も「バクマン。」も「SHIROBAKO」も面白かったです。
こうなると次はゲーム制作の裏側を描いた作品を見たくなる所ですが、どうやらテレビドラマ化もされた「東京トイボックス」、その続編でもある「大東京トイボックス」という作品
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でリアルに描かれているようです。
この東京トイボックスという作品は私は全く知らなかったのでまずは漫画から読んでみようかと思っています。
日本が誇る漫画やアニメ、ゲーム制作の裏側は、普段伺い知れない場面であります。 特に意識せず楽しんでいる作品の裏には沢山の方々が関わる事によって、世に送り出されているという事は、1人のオタクとして知っておくべきかと思いました。
オタクのお仕事系作品は今後も追いかけていきたい作品群ですね。
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