銀行の反発に大義なし
5月25日の『読売新聞』(朝刊)に、「保険手数料開示見送り 金融庁」、「銀行窓口販売 地銀『収入減』反発受け」という見出しの記事を見つけた。
筆者なりに内容を要約すると、銀行の窓口で売られている保険の手数料を顧客に開示すべきだと考える金融庁に対して、手数料を開示すると保険が売りにくくなり、手数料収入が減ることを理由に地銀などが反発しており、金融庁は今年10月の導入を見送るけれども、引き続き手数料開示の実現に向けて業界に働きかける意向だ、という趣旨の記事だ。
金融庁によると、投資信託の販売手数料が2~3%なのに対して、例えば、外貨建ての貯蓄性保険の場合4〜9%と手数料が割高なのだという。
銀行としては、マイナス金利政策の下で貸し出し・運用の利回りが低下する環境下で、預金を集めても儲かりにくい。販売するだけで、これだけの手数料を稼ぐことができるなら、ぜひこの種の保険を売りたいと思うだろうし、現実に、この種の保険が売れて、収入源になっているから、銀行が反発している、という構図だ。
結論を率直に言おう。
本件は金融庁の主張が全面的に正しい。金融庁がせっかく消費者の立場に立って、不健全な販売を正そうとしているのだから、一般消費者は、金融庁を大いに応援すべきである。
販売する側が得る手数料が4〜9%という水準は、金融商品として、率直に言って「ボッタクリ」のレベルだ。
こんな手数料の商品を売らなければ延命できないような銀行など、さっさと潰れてしまえ! と言いたくなるところだが、たちの悪い利益を上げているのは銀行だけではないし、この商品と販売が違法ではない以上、行政は彼らをフェアに扱いつつ、行動を改善しなければならない。