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公衆Wi-Fiの役目は終わったか(下)

2016/05/27

Andy Patrizio CIO

 無料Wi-Fiは、次第に役に立たなくなりつつある。Starbucks、SUBWAY、McDonald's、あるいは公立図書館といった場所に設置されているWi-Fiアクセスポイントは、古いまま放置されていることも多く、通信規格はいまだに802.11g止まりだ。利用者が十数人いると、1200ボーのモデムで通信していた時代に逆戻りすることがあるし、そもそもまったく通信できなくなったりもする。

前回から続く)

 コンシューマー向けの店舗は、いったんWi-Fiを導入し終わったら何もしないということではいけないとRobertson氏は言う。顧客ロイヤルティーを確立する大きな機会を失っていることになるからだ。「顧客志向の大手企業で現在よく見られるのは、Wi-Fiに対する捉え方の変化だ。単に必須の設備だからWi-Fiを導入するという捉え方から、戦略的な資産だという捉え方に変わりつつある。無料Wi-Fiを提供するだけでなく、利用客との関係を構築する方法を探っている」

 これがチャンスなのは、いわば店内の客はとらわれの身にあるからだ。例えば、本日限定のお買い得情報を提供してはどうだろうか。あるいは、初来店かリピーターかといったアナリティクスデータを収集したり、大型デパートで位置追跡にWi-Fiを使ったりといった方法も考えられる。Wi-Fiのこうした情報は、企業にとって価値がある。

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