LINEのタイムライン、友だち以外も見られる「全体に公開」投稿が登場 #ハッシュタグや@メンション機能も
2016-05-26 22:18LINEのタイムライン投稿の公開範囲は、これまで「自分の友だち」もしくは「グループ」までに限られていましたが、新たに友だち以外のLINEユーザーにも見せることが可能な「全体に公開」という設定が導入されました(iPhone/Android版共通)。
全体公開の中身と導入されたワケ
とはいえ実際には、「全体に公開」に設定した投稿がいきなりLINEユーザー全体のタイムラインへ公開されるというわけではなく、該当の投稿を自分の友だちが「共有」した場合に初めて、共有した友だちのタイムライン・ホームにも流れるという仕組みです。
関連:LINE「タイムライン」の使い方──投稿の削除・修正・非公開・非表示の方法、通知の仕組みなど
共有機能自体は、以前からLINEのタイムラインに実装されています。ユーザーAの投稿がAのLINE友だちBのタイムラインに流れてきた際に、Bがそれを「共有」ボタンからシェアすると、元の投稿の公開範囲に関わらず、Bのタイムラインに拡散することができました。今回の「全体に公開」設定は、これとほぼ同じ機能を提供するものといえます。
全体公開の投稿(左)には共有ボタンが表示され、公開範囲に地球マークが付く。
ただ「全体に公開」が導入された影響により、それ以外の公開範囲(自分の友だちに公開など)でなされた投稿には「共有」ボタンがタイムライン・ホームともに表示されなくなり、シェアができなくなりました。このため、“共有できる投稿”の幅を実質的に狭めようとする施策と捉えることもできるでしょう。
それを裏付けるようにLINE公式ブログでは、「全体に公開」に設定された投稿について監視をおこなうことを明らかにしています。
「全体に公開」に設定されたタイムライン投稿及び、他のユーザーに通報された投稿に限り、犯罪や不正な利用を目的とした利用を防ぐため、モニタリング制度を導入いたします。不正利用が確認された場合は、投稿の削除などの措置を行いますので、ご了承ください。
なお、電気通信事業法で定められた通信の秘密を保護するため、いままで通り、トーク内容及び友だち、グループ、または自分の友だちのみを公開対象にしたタイムライン投稿のモニタリングは行いません。
この背景には、比較的クローズドなLINE(のタイムライン)でも、根拠のないデマや噂などが広まる温床になってしまっている現状があるように感じます。たとえば今月、高知県で「5月17日に南海トラフ地震が来る」との噂がインターネット上で拡散し、県内の小中学生にLINEを経由して広くシェアされるという事案も発生しています。
「17日に南海トラフ地震」デマに高知県内の小中学生も動揺|高知新聞
「全体に公開」の導入には、タイムライン投稿をたくさんの人へ積極的に発信できるようにするというよりは、投稿の共有に一定のハードルを設けることで、上述のような事態をなるべく抑制しようとする運営意図も透けて見えるのです。
#ハッシュタグと@メンションの機能が追加
Android版先行となりますが、LINEアプリのバージョン3.6.0以降にはタイムラインにおけるハッシュタグ(#)およびメンション(@)の機能が追加されています。
#ハッシュタグ機能
投稿作成時に#で始まるキーワードを入力しておくと、ハッシュタグをタグ付けして投稿することが可能です。投稿されたハッシュタグをタップすれば、「全体に公開」に設定されたすべてのLINEユーザーの当該ハッシュタグ付き投稿が一覧で表示されます。
ハッシュタグごとの投稿一覧の画面。
ハッシュタグを用いれば、全体公開の投稿を広く発信できる側面はありますが、現時点ではタイムライン投稿をハッシュタグで検索する機能は非搭載。ハッシュタグごとの投稿一覧は、自分のタイムラインに投稿されているハッシュタグをタップする方法のみで閲覧することが可能な状態です。
今後ハッシュタグ検索が解禁されれば、全体公開のタイムライン投稿の性格も大きく変わりそうです。なお、ハッシュタグ付きの投稿一覧で表示された知らないLINEユーザーの投稿からは、友だち追加の申請はおこなえないようになっています。
@メンション機能
タイムライン投稿を作成する際に、@を友だちのLINEユーザー名の前に付けることにより、友だちの名前をタグ付けすることができます(メンション)。
メンションした友だちにはタイムラインに通知が届きます。特に見てもらいたい相手を指定して、タイムライン投稿がおこなえるようになっています(メンションのみで公開範囲を指定できるわけではないので注意)。