春野ユリ - スタディ,旅行,生活,豆知識,趣味 11:00 PM
方向感覚を身につけて旅を楽しむ方法
zen habits:不思議なことですが、どうやら私は多くの人より方向感覚が優れていると気づきました。私は旅先の土地の地理を把握するのにそれほど時間がかからず、すぐにその土地の人間のように歩き回っています。
一方で、方向感覚がそれほど良くないせいで、知らない土地に旅行すると苦労する人が多いこともわかりました。
私は、方向感覚は先天的なものだと思っていましたが、後天的に習得できるスキルであると今は理解しています。自分では方向感覚を本能的に使っている気がしていましたが、知らない土地に行ったときにしていることを友人から聞かれて初めて、実はそうでないことがわかりました。それから、自分がしていることを分析して、方向感覚のスキルを一連のステップに分解してみました。
方向感覚がなくて苦労している人の助けになれば幸いです。
知らない都市や地域に行くたびに、次のことを実践することをお勧めします。
1. まず、数分間地図を見る
私はGoogle Mapsを開いてその都市と主要なランドマークや特徴を把握します。川、湖、港、海岸はあるでしょうか。大きな中央公園や規模の大きい公園がいくつかありますか? ダウンタウンはどこでしょう? 近隣にある目立つものは何でしょうか? 主要道路は? シドニー・オペラ・ハウスのような有名な建物は? 北や南に行くと何があるでしょうか。
2. 大いに散策する
初めて訪れる都市を散策するのがとても好きです。これが、その都市を知るベストな方法です。歩き回りどこに何があるか、その都市はどのような感じか、把握していきましょう。しかし、どのように歩き回るべきかは意識していてください。何となく歩いているだけではいけません。
3. ランドマークとなる目立ったスポットを目指す
私は、散策しながら目印にできるような目立ったビル、山、丘、橋を見つけるのが好きです。そんなふうにしていると、左を向いたとき、「おや、エンパイヤ・ステート・ビルディングが向こうにある」と言えます。これが目印になるので、その地点から見て今、自分はどのあたりにいるかわかります。2つ以上のランドマークを見ながら歩いていることもあります。
4. 頭の中に地図を描く
ここが大切なところです。地図を2、3分見てから散策し始めれば、頭の中にその都市の地図を描けます。最初は曖昧ですが、歩くにつれてその地図にどんどんいろいろなものが加えられるでしょう。実際の道路は初めて地図を見て思い描いたときと比べて、どのように並んでいるでしょうか。
5. 最初は地図を何度も見ること。でも地図に完全依存はしないこと
頭の中に地図を描きながら、手に持っている紙の地図や携帯電話の地図を見る習慣をつけましょう。そうすれば、頭の中の描きかけの地図を埋めていけます...でも、しばらくしたら地図なしで歩いてみてください。それからまた地図を見て、頭の中の地図をさらに埋めましょう。これは、ときどき地図を見ることで地図を覚えるプロセスをたどっているのであり、地図に依存しているわけではありません。常に地図に頼っていると、頭の中の地図に頼れなくなってしまいます。
6. 散策するときは東西南北を常に意識する
目的地に向かって歩いているときだけでなく、あてもなくぶらぶらしているときでさえも、自分の現在地や自分がどの方角に向かっているか、わからなくなりがちです。これでは良くありません。そうならないように、左に曲がるときは、「おや、今、自分は西に向かっている」と認識して、そのとき自分がいる位置から見て、目印のマークがどこにあるか忘れないようにしましょう。たとえば、エッフェル塔に向かって真っすぐ歩き始めた挙句、左に曲がったとしたら、エッフェル塔は今度は自分の右にあることになります。頭の中の地図もそれに合わせて回転させれば、西でなく南に向かっていることになります(たとえばですよ)。このようにして、アパートやホテルへの帰り道を常に把握しておきましょう。
7. 人のあとをついて歩いたりタクシーに頼ったりするばかりではダメ。自分で土地勘を身につける
多くの人が犯している最大の過ちは、配偶者やガイドのあとをついて歩くだけとか、目的地にタクシーで乗り付けてばかりいることです。それでは土地勘は絶対に身につきません。何とかして自分でいろいろな場所に行ってみることです。確かに、間違うこともありますよ。でも最後は何とかなります。迷子になったら地図をチェックして自分が行きたい場所にどうやって行くか見当をつけましょう。それしかありません。
8. 頭の中の地図を完成させる努力を続け、実際に試してみる
散策しながら、頭の中の地図を常にアップデートしていてください。もう本物の地図を見てから、それを閉じて、自分がどの程度その都市を把握したか試してみましょう。地道に着々とやりましょう。
9. 道の名前に気をつける
散策しながら道の名前を見るのが私は好きです。それから地図でその道の名前を探しましょう。最終的には、どの道が東西南北のどの方角に向かっているか、どういう順番で並んでいるかもわかるようになります。
10. 頭の中の地図上で主要道路に印をつける
どの界隈にも商店街やレストランなどがある主要道路があります。そういう道路を把握して頭の中の地図に目立つように入れましょう。こうした主要道路がどこに通じているか言えるぐらいにならなければいけませんし、何ブロック先にあるかも知っていないといけません。同じことが、主要な公園や市場、河川のような水辺に関しても言えます。あと、忘れてはいけないのが地下鉄の駅です。
ずいぶんやるべきことが多いように見えるかもしれませんが、こういうことはすべてすぐに身につきます。とにかく自分でどこかに行ってみることです。地図は使ってもいいですが、地図にあまり頼らないようにしてください。たくさん散策して、でも歩いているときは現在地を把握しておきましょう。頭の中に地図を描き、散策しながらその地図をどんどん完成させていきましょう。
これは練習すれば上達できますし、旅行するとき子どもに教えるべきことでもあります。少し時間がかかってもいいので、子どもに道案内をさせてみましょう。子どもがこのスキルを習得できたら素晴らしいことです。配偶者がいるなら、交代で道案内の役を引き受ければ、片方だけ方向感覚が未発達という事態はなくなります。
私の経験から言うと、これは旅行するときの重要なスキルです。旅先の都市を把握し地元の人のように理解できると、どんな旅もはるかに楽しくなります。読者のみなさん、旅先ではぜひ散策をお楽しみください。
How to Develop an Awesome Sense of Direction |zen habits
Leo Babauta(訳:春野ユリ)
Photo by PIXTA.
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