早期実現へ
「地域一丸 必要性PR」
若狭町と滋賀県の高島市を結ぶ「琵琶湖若狭湾快速鉄道」の建設を促進する期成同盟会の総会は二十七日、若狭町のパレア若狭で開かれた。県内の関係市町に加え、高島市からも関係者が訪れ、一日も早い実現に向けた促進運動を行うことを盛り込んだ総会決議を採択。官民が連携して国や県に働き掛けていくことなどを決めた。
JR小浜線が電化し、JR北陸線と湖西線の直流化を十月に控え、いわゆる嶺南地域鉄道整備三点セットの最後の一点である快速鉄道の実現に向け、関係自治体や団体の連携や一体感の強化を目的に開いた。
総会には、約百人が参加。小浜市の村上利夫市長が「秋に直流化を控えた今は快速鉄道実現に向け極めて重要な時期。地域が一丸となって県内外に必要性をPRしていきたい」とあいさつ。本年度の事業として、県境を越えて推進体制の一本化を図ることや地域住民、関係団体との連携をさらに強化していくことなどを決めた。
総会の後には、同快速鉄道の経済波及効果を分析した、三菱総合研究所の室田篤利プロジェクトマネジャーが結果を解説。公設第三セクター運営による「上下分離方式」なら開業一年目から黒字となることや、本県に対し約百九十億円の経済波及効果が見込めることなどを示した。
続いて、埼玉高速鉄道の杉野正代表取締役社長が「新線の成功モデル」との演題で記念講演を行い、鉄道経営の要点やノウハウを説明した。