原油価格が50ドルを超えました。今から買える石油株は、何でしょうか?
僕はシェブロン(ティッカーシンボル:CVX)が魅力的だと思います。
シェブロンはカリフォルニア州サンラモンに本社を置くオイル・メジャーの一角です。
同社はもともとロックフェラーのスタンダード石油のカリフォルニア事業部でした。シャーマン反トラスト法により、スタンダード石油がばらばらに分社化された際、スタンダード・オイル・オブ・カリフォルニア、略称「ソーカル」として独立しました。
ソーカルはサウジアラビアでの石油開発に積極的で、子会社、アラムコをテキサコとのジョイント・ベンチャーとして設立しました。その後、エクソン・モービルもアラムコのパートナーとして引き入れられました。
その後、ソーカルはシェブロンに社名変更しています。
オイルショックの後で、ソーカルはアラムコをサウジアラビア政府に譲渡しました。その関係で、こんにちシェブロンは中東にほとんど上流の資産を持っていません。
アメリカはシェールのほかメキシコ湾、カリフォルニアで石油を生産しています。またオーストラリアではゴルゴンと呼ばれる天然ガスプロジェクトを進めています。さらにカスピ海のカザフスタンに油田の権益を持っています。
川下部門ではカリフォルニア州に精油所を所有しています。これは大変貴重な財産です。なぜならカリフォルニア州は環境保護団体の圧力が強いので、精油所を新設することはムリだからです。したがって既存の精油所は、つねに米国の他の地域よりも高いマージンを享受しています。
同社の過去5年間のリザーブ・リプレースメント・レシオは113%で、これはオイル・メジャーの中で最も良い数字でした。
シェブロンの伝統として保守的な財務管理を挙げる事ができると思います。ただ2014年秋以降の原油価格の急落局面ではEPSが一株当たり配当(DPS)よりも小さくなりました。
このため「シェブロンは減配を余儀なくされるのでは?」という観測が吹き荒れました。
ただ営業キャッシュフロー(CFPS)は余裕で配当をカバーしており、原油価格の低迷が一時的なものであれば、シェブロンが減配に追い込まれるリスクは低いと思われます。
その原油価格は2月に26ドルの安値を付けた後、今日は50ドル迄、戻しています。つまりシェブロンの減配リスクは、もはや去ったと言って良いのです。
4.2%という配当利回りは魅力的ですし、2017年にサウジ・アラムコがIPOする際、シンジケート団入りを願う投資銀行はシェブロンに手口を出すことでイシュアーに対してアピールすることが予想されます。
【お知らせ】
Market HackのFacebookページに「いいね」すれば最新記事をサブスクライブすることができます。広瀬隆雄個人のFacebookページもあるのですが、人数が増えてしまったため、新規のお友達申請は、本当のお友達以外、受け付けていません。
それからMarket Hack読者の親睦コミュニティ、Market Hack Salonは、現在、新規メンバーを受け付けていません。新規募集を見逃したくない方は、次回募集の先行予約をしてください。
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ソーカルはサウジアラビアでの石油開発に積極的で、子会社、アラムコをテキサコとのジョイント・ベンチャーとして設立しました。その後、エクソン・モービルもアラムコのパートナーとして引き入れられました。
その後、ソーカルはシェブロンに社名変更しています。
オイルショックの後で、ソーカルはアラムコをサウジアラビア政府に譲渡しました。その関係で、こんにちシェブロンは中東にほとんど上流の資産を持っていません。
アメリカはシェールのほかメキシコ湾、カリフォルニアで石油を生産しています。またオーストラリアではゴルゴンと呼ばれる天然ガスプロジェクトを進めています。さらにカスピ海のカザフスタンに油田の権益を持っています。
川下部門ではカリフォルニア州に精油所を所有しています。これは大変貴重な財産です。なぜならカリフォルニア州は環境保護団体の圧力が強いので、精油所を新設することはムリだからです。したがって既存の精油所は、つねに米国の他の地域よりも高いマージンを享受しています。
同社の過去5年間のリザーブ・リプレースメント・レシオは113%で、これはオイル・メジャーの中で最も良い数字でした。
シェブロンの伝統として保守的な財務管理を挙げる事ができると思います。ただ2014年秋以降の原油価格の急落局面ではEPSが一株当たり配当(DPS)よりも小さくなりました。
このため「シェブロンは減配を余儀なくされるのでは?」という観測が吹き荒れました。
ただ営業キャッシュフロー(CFPS)は余裕で配当をカバーしており、原油価格の低迷が一時的なものであれば、シェブロンが減配に追い込まれるリスクは低いと思われます。
その原油価格は2月に26ドルの安値を付けた後、今日は50ドル迄、戻しています。つまりシェブロンの減配リスクは、もはや去ったと言って良いのです。
4.2%という配当利回りは魅力的ですし、2017年にサウジ・アラムコがIPOする際、シンジケート団入りを願う投資銀行はシェブロンに手口を出すことでイシュアーに対してアピールすることが予想されます。
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