インド、公共バスに非常ボタン設置を義務付け 性犯罪対策
2016年05月26日 18:00 発信地:ニューデリー/インド
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【5月26日 AFP】インド政府は25日、女性への性的暴行の防止策として、国内を走る全ての公共バスを対象に非常ボタンの設置を義務付けると発表した。インドでは2012年に、首都ニューデリー(New Delhi)で女子学生がバス内で凄惨(せいさん)な集団強姦(ごうかん)の被害に遭って死亡する事件があり、その後も女性に対する性犯罪の横行に歯止めが掛かっていない。
道路交通・高速道路省によると、正式な命令は6月2日以降に出す予定。非常ボタンは車両前方のドアに設置され、ボタンを押すと緊急事態を知らせるメッセージが警察の管制室に届き、車内の映像をリアルタイムでチェックできる仕組みになるという。
ニティン・ガドカリ(Nitin Gadkari)道路交通・高速道路相は記者会見で女子学生の事件に言及し、「女性の安全を確保するため、全ての公共バスに非常ボタン、監視カメラ、GPS(全地球測位システム)による車両追跡装置の設置を義務付けることを決めた」と説明した。
同相は既存の公共バス全てにこうした装置を導入させるとともに、新たに製造されるバスについてもメーカー側に設置を義務付ける方針を示した。(c)AFP
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