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【首都スポ】

東都大学野球 亜大、秋春連覇で25度目V 開幕2連敗から8連勝

2016年5月26日 紙面から

日大−亜大 2季連続25度目の優勝を決め、喜ぶ亜大ナイン=神宮球場で(河口貞史撮影)

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◇亜大7−1日大

 亜大が7−1で日大に連勝、勝ち点を4として勝率で国学院大、東洋大を上回り、秋春連続25度目の優勝を決め全日程を終了した。シーズン中盤からエースとして優勝に貢献した山田義貴投手(4年・沖縄尚学)が最高殊勲選手(MVP)に輝いた。6月の全日本大学選手権に出場し、2002年以来14年ぶりの優勝を目指す。日大の佐藤健人捕手(4年・日大鶴ケ丘)が打率4割4分で首位打者となった。

 開幕で連敗したチームが一気に頂点まで駆け上がった。どん底からはい上がって歓喜の輪をつくった選手たちは、生田勉監督(49)も想定外の成長ぶりだ。

 「開幕2連敗して、東都で戦える力はないので、もう一度チームをつくり直さないといけないと反省した。こうなるとは思わなかった。信じられない」

 連敗後の空き週には、シーズン中としては異例の東海遠征に出た。ここで起きたのが「ユニホーム破り事件」。ランニングで手を抜いていた山田義をコーチが練習から外した。これにかまうことなく走り続けていた水本主将のキャプテンシーのなさを生田監督が怒った。山田義を見捨てるのではなく走らせるのが役目。「ユニホームを着ている資格がない。水本と山田義を呼んで、ビリビリに破った」と生田監督。実際はボタンが取れた程度で2人はその晩、自分たちで修繕、だれよりも早く集合した翌日、山田義はトヨタ自動車との練習試合で快投し自信をつけ、東洋大戦で初完封、連勝チームを加速させてMVPに輝いた。

 昨秋までに比べ、下級生のころから主力で出ていた選手が少なかった。それだけに、いつになく練習は厳しかった。徹底的に磨いたのは、投手の制球力と打者の選球眼。「どんなに怒っても、厳しいことを言ってもギブアップしなかった」と生田監督。ドラフト候補選手がいるわけではないが勝てる集団になった。優勝を決めた日大戦では、正隨がわずかなスキをついてホームスチールで7点目を奪った。

 昨秋に続く連続日本一が懸かる大学選手権は、2002年以来優勝していない。6連覇した黄金時代も3度はね返されている大舞台へ、水本主将は「優勝したんですけど、胸を張って優勝したと言える力はないと思う。これから先も危機感を持って力をつけていけばいいと思う」と言った。戦いながら成長をし続けるのが最大の強みだ。 (小原栄二)

     ◇

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