無知の弊害
- 2016/5/19
- お知らせ
ある情報を知ってさえいれば行動は違っていた、ということは多々あります。
投資をするときもビジネスをする時も。
日銀政策決定会合の日にちすら知らないトレーダーは地雷の上を歩くようなもの。
オリンピック開幕中止の可能性提起や中国景気がますます悪化していることを知らない人が民泊投資を国内で増大させるのは浮かれた蜃気楼。
株は大暴落の後にしか買ってはいけないことを知らない人は、一瞬の束の間の有頂天。
インターネット産業が国境を越えて侵略し、既存税制や国内産業という障壁の垣根すらも破壊し始めていることを知らないIT起業家及びそれに投資する人達は、真の競争は外国からの侵略で起こっていることを知らず、安穏としているが、将来日本のWEBサービスは既得権益となるテレビのようなタレントやコンテンツ等の独占リソースを持つ以外は、消えるというのが私の考えである。
サイバーエージェントがABEMATVを作ったのはそれをよく知っているからだと思い、非常に合理的であり正しい決断と思った。国内民放を超えるネットTVぐらいしか20年という単位で見ていけばWEBサービスでは大きく生き残れないと思う。
今はFACEBOOK、インスタ、YOUTUBEなど外資の数もそれなりに限られているが、
今後国内資本の国内WEBサービスが存立し続ける意味はなく、存立し続けられる資本力もない。世界がブラウザの前にやってきている。個人の前には世界が開かれている。このサイバー空間が地球を一周していることとその脅威と可能性を知り、言語の壁を越えていかなければ日本語だけを使う国内IT産業の未来は暗い。資本主義の力量さは資金力であることをランチェスター戦略で学んだ人も多いはずだ。日本の人口動態縮小が確実な中で、国内IT企業に投資しても長期的に意味はないと私は断じる。
グーグルが欧州連合から独占禁止法違反の疑いで4000億弱の制裁金を科される可能性が高まっているが、政府としてはもはや独禁法で弾こうとするなど後手に回った痛い方法しか取れない。そもそもWEBは地球を一周しているので、こんなことをやっても弾くことはできない。IP制限をすればするほどVPNサーバーが発達してそれを回避するのが関の山。
WEBというのは、そもそも地球一周が前提となっていることを皆忘れている。
ここで示したように、あのことを知っていたらこの行動はしなかった、ということは多いです。
実は人間は無知であるがゆえに後悔の連続しかしていないわけです。
しかし、後悔すると辛いので後悔しているとは思わないようにしています。
私は後悔だらけですが。
なぜもっと早くに海外に来なかったのだろうか?
なぜもっと多くを早くに勉強しなかったのだろうか?
一体私はこの10年何をやっていたんだろうか、多分寝ていたのかなと思います。
後悔しかないです。
もっとやれたはず。
よく頑張ったと思った瞬間、自分を肯定し、進化が止まります。
もっとやれたはずじゃなかったのか?こう考えることでしか今後にレバレッジはかけていけない。
自己肯定し、蓋をする。
これは最大の落ち度です。
私は10年前から自己否定は成長の根源だと言っています。
言っていてもしきれていなかった。
まだまだだ、もっとできたはずだ、今は全くナンセンスだ。
こう思うことでしか進化できません。
自分に納得したり、よくやったと思ったり、過去の武勇伝を話したらもう終いです。