大阪延伸を前倒し…最大8年検討 政府・JR東海
リニア中央新幹線を大阪に延伸する時期について、政府とJR東海が、従来予定の2045年から前倒しする検討をしていることが26日、分かった。政府は同社の財務負担を軽減するため低金利での融資を検討しており、延伸が最大で8年前倒しされる可能性がある。
政府はリニア中央新幹線の建設で、国の信用力を背景に低金利で長期資金を提供する「財政投融資制度」の活用を検討中。近くまとめる経済政策の指針「骨太の方針」に盛り込む見通しだ。
JR東海の柘植康英社長は25日の記者会見で、国の支援内容は不明としながらも「政府から具体的な提案があれば、当社も健全な経営の維持を前提に(前倒しの)受け入れが可能かを検討する」と述べ、歓迎する意向を示した。リニア中央新幹線はJR東海が自己資金で27年に東京・品川−名古屋間で先行開業し、45年に大阪まで延伸する計画。ただ、自民党や関西の経済界などから延伸時期の前倒しを求める声が出ていた。【林奈緒美】