津軽三味線は上記のような譜に書くことが出来ます。 |
譜面の横線三本は三味線の糸(絃)を表します。線上の数字は左手で押さえる場所、これが演奏上では曲中の音程を表します。これはギターのタブ譜のようないわゆる奏法譜で、五線譜で記すことも可能です。 |
しかし三味線は、演奏する曲のキー毎にチューニングを変えて演奏する事も多く、また他の楽器とのアンサンブルの頻度が低いので、五線譜より奏法譜の方が実用的かつ合理的であると思われます。 |
|
民謡系の曲はほとんどが2/4拍子で書きますので、拍子記号は省略される場合が多いです。 |
|
ローマ数字は指番号、Tは人差し指、Uは中指、Vは薬指、小指は伝統的演奏では使用しません。 |
カタカナの「ハ」は、はじきの記号で奏法的には、ギターのハンマリングオンとプリングオフをいっぺんに行ったような指使いです。(糸を指で引っ掛けてすぐに離すような奏法) |
|
カタカナの「ス」は、すくいの記号でバチのアップストローク(バチですくい上げる)で、引っかけて弾くような奏法です。 |
|
津軽三味線は、即興性を身につけることを目標とする以上、譜面よりも音そのものに対する感覚を養う必要があり、上達の課程で譜面が邪魔をするようになります。ある時期から、感覚を養うためにあえて譜面を使わない時期は必要だと思います。 |