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matonomatono  - ,  10:00 PM

大きな変革やムーブメントを起こすには「透明性」と「ストーリー」がカギ

大きな変革やムーブメントを起こすには「透明性」と「ストーリー」がカギ

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Crew blog:良い製品をつくる道のりは決して生易しいものではありません。仕事の重圧に耐え切れず崩れ落ち、地面から起き上がれず、息もできないような瞬間に直面したことは、誰にでもあるのではないでしょうか。

私は『The Unsplash Book』という本の締め切りに間に合わないと思ったときに、そのような感覚になりました。何かを発表するときも毎回そのような感覚になります。

しかし、このような苦悩を人には見せません。それが私の失敗です。悪い面を隠して、勝利や成功だけを人に見せるほうがはるかに簡単です。しかし、このようなネガティブな検閲をかけること自体がかなり問題なのです。

社会の基準や期待を理解するために、自分と他人を比べるのが人間です。しかし、完璧な商品、新品の車、最高の天気のリゾート写真など、良いものしか目にしなくなると、期待するものが非現実的(理想的)になります。他人を妬ましく苦々しく思うようになります。

物事がうまくいかないとき、その理由をみんなに言いたいと思う人はいるでしょうか? 景気の良いことだけを言って、あとは大丈夫ですと言っていたほうがはるかに楽です。しかし、物事がうまくいかないときこそ、すべてを明らかにしオープンになることで、自分が幸せになるだけでなく、仕事もうまくいくという大きなメリットが得られます。


適切な透明性の保ち方


残念ながら最近は、マーケティングや自分のストーリーを語ることに関しては特に、「透明性」という言葉が流行語のように扱われています。ご存知の通り、「Buffer」のような会社は、会社の透明性を保つことでブランドを構築し、時流に乗りました。問題は、それを真似するだけでは、やり方が間違っているということです。

透明性は、顧客獲得のための他のハックやコツには置き換えられません。透明性を保つというのは、壁を壊し、恐れているものを共有し、自分の弱さをさらけ出すことです。確固とした土台や、最適化された場所の上にではなく、生身の自分自身で本当の人間関係を築くことです。自分のストーリーを話し、製品だけでなく自分のダメなところも見せることです。

信頼を築く効果的な方法はいくつかありますが、透明性を保つこともそのうちのひとつです。仕事で信頼を築くと莫大なメリットがあります。「KISSmetrics」と「Crazy Egg」の共同創業者Neil Patelは、Fast Companyに「人間は互いに隠し事が無くなると、関係が深まる」と書いています。

「Transparency.org」に引用されていた最近の研究では、2014年の調査の参加者の75%が、仕事や社会で信頼を築くもっとも効果的な方法は透明性を保つことだ、と答えていることがわかりました。

信頼と透明性があると、感じが良い人だと思われ、話をしたい、情報を共有したいと思われます。数年前、Bufferが社員全員の給与を公表したところ、1カ月間の就職志願者が倍に増えました。社内的には、透明性を保つことでオープンな社風になり、典型的なビジネスのヒエラルキーが崩壊し、精神的にさらに強いチームが育ちました。

「Crew」では、自分のストーリーを人前で話すことで信頼関係を築こうとしました。昨年、Crewは大きな変革を起こし、良いものも、悪いものも、人に見せたくないようなものも、すべてのプロセスを完全にオンラインで発表しました。投資家への情報や、ブログの統計、現在の経営に関する考えもすべてです。

しかし、透明性があり、信頼されることの最大のメリットは、自分のストーリーを語りやすくなることです。


ストーリーを語ることで起こること


あなたのストーリーは価値を行動に変えます。自分の価値を明らかにし、適切に築いた信頼を受け入れると、ムーブメントを起こすことができます。2008年オバマ大統領の選挙参謀として活躍したMarshall Ganzは、このように説明しています。

ムーブメントにはストーリーがあります。経済や政治に置き換えたり、意味を置き換えたりするのではなく、ストーリーを伝えます。良いことを伝えるのではなく、良いこととは何かを理解するものです。

Ganzによると、リーダーというのは、会社の頭脳だけではなく、会社の心でもあるのです。良いリーダーは共通認識の場をつくるために、分析(やっていることの裏にある戦略ややり方)と物語(その理由や動機)を融合させます。

ストーリーを語る上で大事なのは、感情を通して価値が行動に変わることを理解させることです。価値とは感情的なものだと経験するのです。感情が行動を駆り立てます。

恐れ、自己不信、孤独感、無関心のような感情によって、行動が抑制されることもあります。衝動、希望、連帯感、時には怒りのような感情でも、行動を起こすことがあります。ストーリーを語るときは、抽象的な概念ではなく、生きた経験を話すので、聞き手はそのとき感じたのと同じ気持ちを感じます。私たちに行動を起こさせたのと同じもので、他人にも行動を起こさせるのです。

簡単に言うと「良い物語=感情+信頼」です。


ムーブメントを起こす2つの方法


透明性は信頼を生み、良いストーリーは共通認識を生みます。しかし、どうすればこれをできるだけ最高のかたちで実現できるのでしょうか?


「自分」と「今」と「私たち」のストーリー

良いストーリーは、自分がなぜそれをやってきたのかを伝えます。価値と感情がどのようにして行動を起こさせるのかを示しています。Ganzは、3つのストーリーの共通点を見つけることも含んでいると言います。

  1. 自分のストーリー:リーダーシップや変化に対する気付き
  2. 今のストーリー:問題や恐怖を乗り越えるために取った戦略
  3. 私たちのストーリー:誰もが刺激されうる共通の体験

自分のストーリーの舞台は決まっていますが、登場人物としてのあなたに対する共感を生むことはできます。聴衆はあなたのストーリーとシンクロし、ただ聞くだけでなく、感じるようになります。これは、CrewのCTOであるAngusの記事からの引用で、新しいCrewをつくるときの苦しみについて書かれています。

ハワイ島の小さな家の中で、私は座ってCrewの計画書をじっと見ていました。昔の古き良き時代のものは持たないことになっています。

私たちのチームは苦しんでいました。「Big Bertha」と呼んでいる大きなリリースを発表してシャンペンを開けてから、9カ月が経っていました。当時は大きな方向転換でしたが、私たちが希望を持っていたのは最初だけでした。私たちは2015年の目標を設定し、その変革に取り組む準備をしていました。

この9カ月で、私たちのチームは小さいながらも人数が倍になりました。連日深夜まで働き、プロセスを精査し、プロジェクト管理を固めようと進めていました。

しかし、何も変わらなかったのです。まるで何も進んでいないかのように感じました。

会社の他の社員、投資家、メンバーたちは、私たちがやっていることを疑い始めました。何もしていないように見えたのでしょう。

それが私の失敗でした。

これを読んで、私は彼の心情に引きこまれたように感じました。彼の背後には責任という大きな岩の暗い影が見えるようでした。この物語は、自分が変わらなければならなかった瞬間が舞台です。

それからAngusは、なぜ、どのようにして、この課題に取り組んだか(今の物語)を説明し、大きなものを再建しようとしている人には当てはまるような、そこから学んだ教訓(私たちの物語)で締めています。


課題、選択、結果

ムーブメントを起こす別の方法としては、次の質問に答える方が簡単かもしれません。

  1. 課題:「なぜそれが課題だと感じたのか?」「中でもとても大変なことは何か?」「なぜそれがあなたにとって課題なのか?」
  2. 選択:「なぜそれを選んだのか?」「どこで勇気が出たのか?(もしくは出なかったのか?)」「どこで希望を持ったのか?(もしくは持たなかったのか?」「どのように感じたか?」
  3. 結果:「結果をどのように感じるか?」「なぜそのように感じるのか?」「そこから学んだことは何か?」「相手に何を教えたいのか?」「相手にどのように感じて欲しいのか?」

しかし、すべては最初のつながりから始まります。透明性がありオープンであることが、良いストーリーを熱狂させるポイントです。聞き手に本当のあなたを見せましょう。そうすれば、聞き手はあなたが感じたことを感じ、あなたの情熱を理解することができます。

言葉で伝えることもできれば、すべてのデータや統計をオンラインに投稿することもできます。しかし、聞き手を良いストーリーに引き込むことができなければ、あなたの思うように世界を変えることはできません。




あなたのストーリーは、あなたの弾薬庫にある最強の兵器です。本当に心を開くことができれば、聞き手はただ聞くだけでなく、心を動かされるようなムーブメントを起こすことができます。

Crewでは頭にも心にも語りかけて、できることをすべてやっています。あらゆることで、私たちはこう自問自答します。「私たちはストーリー全体を語っているか?」ストーリーを包み隠さず話すことで魔法が起こるからです。


How to create a movement: Trust, transparency, and telling your true story | Crew blog

Jory Mackay(訳:的野裕子)
Photo by PIXTA.

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