五月女菜穂
2016年5月26日03時00分
第2次世界大戦末期、京都の女学生らが製造に携わった風船爆弾をモチーフにした演劇「カミと蒟蒻(こんにゃく)」が、27日から左京区で上演される。演じるのは京都の劇団シアターリミテ。風船爆弾の製造は、芸舞妓(げいまいこ)が華やかに舞う祇園甲部歌舞練場(東山区)でも行われた。同劇団は「日常の延長線上にあの戦争が起きたということを、改めて考える機会になれば」と願う。
風船爆弾は、和紙を貼り合わせた直径10メートルほどの気球に焼夷(しょうい)弾や爆弾をつり下げた兵器。偏西風にのせて太平洋を横断させ、直接米国投下を狙った。戦時中は口外を禁止され、「ふ号作戦」などと隠語で呼ばれた。製造は主に学徒動員の女学生らが担ったとされる。放たれた約9千発のうち、米本土に千発以上着弾したと推定され、45年5月にはオレゴン州で爆弾に触れた子どもら6人が死亡する被害が確認されている。
シアターリミテの脚本・演出を担当する長谷川源太さん(47)が今回の演劇の着想を得たきっかけは、2014年8月に掲載された朝日新聞京都版の記事だった。茨城県出身の長谷川さんは、故郷にある五浦海岸で風船爆弾が飛ばされたことは知っていたが、京都でも製造されていたことは、新聞記事を見て初めて知ったという。
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