記事詳細
【沖縄20歳女性遺棄】
Q&A 軍属は軍人と異なるか、日米地位協定とは、裁判権は…
A あります。シンザト容疑者は基地の外に住んでいたため、沖縄県警が任意で事情を聴き、供述や遺体発見を受けて逮捕しました。公務外の行為に対する容疑なので、米側に身柄を引き渡す必要もありません。
Q 日本側が身柄を拘束できずに問題になったことはありますか。
A 1995年9月に沖縄県内で起きた米兵による少女暴行事件で、米軍は基地内で3人を拘束し、県警への引き渡しを拒みました。地位協定の見直しを求める声が高まり、同年10月の日米合意で、殺人や強姦などの凶悪犯罪に限り、起訴前の身柄引き渡しについて米側は「好意的な考慮を払う」ことになりました。
Q この合意で問題は解決しましたか。
A 必ずしも解決したとは言えません。2002年11月に沖縄県具志川市(現うるま市)で発生した米兵の強姦未遂事件で、日本側の身柄引き渡し要請を米側が拒みました。「好意的な考慮」の基準は曖昧で、米側の裁量に委ねられている面があります。今回は問題になることはなさそうですが、沖縄県は改めて、日米両政府へ地位協定の在り方を問う考えです。