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» 2016年05月26日 05時00分 UPDATE

Tech TIPS:終わらないWindows 7のWindows Updateの問題を解決する

Windows 7 SP1のWindows Updateに非常に時間がかかることがある。これを解消する方法を紹介しよう。5時間かかった「更新プログラムの確認」作業が20分で終わるようになる。

[小林章彦,デジタルアドバンテージ]
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対象OS:Windows 7 SP1



解説

 新しくWindows 7 SP1をインストールしたり、しばらく使っていなかったWindows 7 SP搭載のPCの電源を入れたりした後で、Windows Updateを実行すると「更新プログラムの確認」が終了するまで数時間からPCの性能などによっては、数日かかることがある。例えば、仮想マシン(VirtualBox)上にクリーンインストールしたWindows 7 SP1でWindows Updateの「更新プログラムの確認」を実行したところ、更新プログラムの一覧が表示されるまで5時間20分ほどかかった。

Windows Updateの画面 Windows Updateの画面
Windows 7 SP1をインストールした場合、Windows Updateの「更新プログラムの確認」に数時間要する。事前に2つの更新プログラムを適用しておくことで、これを20分程度に短くできる。

 これは適用すべき更新プログラムが大量にあることが一因だが、Windows Updateクライアントが古いなど他にも原因があるようだ。そこで、本稿ではこの「更新プログラムの確認」の時間を短くする方法を紹介する。

操作方法

●クリーンインストールしたWindows 7 SP1の場合

 Windows 7 SP1で、Windows Updateの「更新プログラムの確認」が完了するまでに時間がかかる問題を解消するには、「Windows 7用更新プログラム (KB3138612)」と「Internet Explorerの累積的なセキュリティ更新プログラム(KB3148198)」を手動で適用すればよい。

 他にも「Windows 7用セキュリティ更新プログラム (KB3145739)」の適用や、ページングファイルのサイズを少なくするなどの方法でも時間を短くできるようだが、その効果は環境(メモリ量やディスクの種類など)によって異なるようだ。

 クリーンインストールしたWindows 7 SP1では、標準のWebブラウザがInternet Explorer(IE) 8となる。IE 8では、マイクロソフトのWebサイトの閲覧に際してスクリプトの処理などに時間がかかるなどして、システム更新準備ツールやWindows Updateクライアントのダウンロードが正常に行えないので、最初にIEを最新版にする。

 以下のWebページを開き、[今すぐ入手]ボタンをクリックして、IE 11をダウンロードする。ダウンロードしたファイルを実行すれば、IE 11がインストールできる。

 次に「Windows 7用更新プログラム (KB3138612)」と「Internet Explorerの累積的なセキュリティ更新プログラム(KB3148198)」を手動で適用する。「Windows 7用更新プログラム (KB3138612)」は、Windows Updateクライアントに関する機能強化や不具合修正を行うものである。

 この2つの更新プログラムを適用することで、前述のWindows Updateの「更新プログラムの確認」が5時間かかった環境でも、約20分に短縮できた。なお「Windows 7用更新プログラム (KB3138612)」単体の適用では約4時間30分、「Internet Explorerの累積的なセキュリティ更新プログラム(KB3148198)」単体では約4時間25分と若干の短縮にしかならない。両方を適用することが重要なようだ。

●しばらく使っていなかったWindows 7 SP1の場合

 しばらく使っていなかった(数カ月以上起動/ログオンしていなかった)Windows 7 SP1の場合、「Windows 7用更新プログラム (KB3138612)」と「Internet Explorerの累積的なセキュリティ更新プログラム(KB3148198)」を手動で適用する前に、IE 11をインストールした上で、以下のコードをメモ帳やテキストエディタでバッチファイル(「sd.bat」などの名前で保存)にして、管理者権限で実行する(Tech TIPS「Windows Update/Microsoft Updateのトラブルを解消する(SoftwareDistributionフォルダを修復する方法)」参照のこと)。

net stop wuauserv
net stop bits
ren %SystemRoot%\SoftwareDistribution SoftwareDistribution.old
net start wuauserv
net start bits
net stop cryptsvc
ren %SystemRoot%\System32\catroot2 catroot2.old
net start cryptsvc

SoftwareDistributionフォルダを修復するバッチファイルの例

 その後、上記の2つの更新プログラムを手動で適用するとよい。

●ロールアップ更新プログラムで適用時間も短縮

 クリーンインストールしたWindows 7 SP1の場合、適用しなければならない更新プログラムは200個以上にもなる。Tech TIPS「Windows 7 SP1向けパッチの集大成『KB3125574ロールアップ』をインストールする」を参考に、ロールアップ更新プログラムを適用することで、大幅に適用すべき更新プログラムの数を減らすことができる。なお、Microsoft Updateカタログを実行するには、ActiveXコントロールのインストールが必要になる。IE 11ではActiveXコントロールのインストールに失敗することがある。この場合、IE 11を管理者権限で実行すると、ActiveXコントロールがインストールできる。

 それでも、(原稿執筆時点では)70個程度の適用が必要な更新プログラムが残ってしまう。これら1度に適用しようとすると、環境によっては、途中でエラーが発生して更新プログラムが適用できなくなることがある。手間は掛かるが、40個程度で2回に分けて適用すると、エラーの発生は起こりにくくなり、適用時間も結果的に短くなるようだ。

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