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サウスポー [アメリカ映画 ドラマ]

一ツ橋ホールで「サウスポー」を観てきました。

ポスター画像

映画公式サイト:http://southpaw-movie.jp/

ジェイク・ギレンホール主演。ボクシングのチャンピオンであるビリー(ジェイク・ギレンホール)が相手の挑発にのって乱闘を起すと、そこにいた愛する妻モーリーン(レイチェル・マクアダムス)が銃で撃たれ亡くなってしまう。その上、その後行った試合でボクシングのライセンスを剥奪され、また親としての能力をも疑われ愛する娘は福祉に預けられてしまう。すべてを失ったビリーはかつて自分を苦しめた対戦相手を育てたトレーナー、ティック(フォレスト・ウィテカー)の元を訪れ、再起をはかる。

頂点を極めて、そこから真っ逆さまに底辺へ。その底辺から立ち上がって再びチャンピオンの地位を取り戻し、娘との信頼関係を築いて娘を取り戻すまでを描いています。短期間に人生こんなに見事に立ち直ることなどできないと思うのですが、真摯に物事に向き合い、やるべきことをやったら報われる、そういう風であってほしいとやはり心のどこかでは願っているので、この映画の結末がとりあえずはハッピーエンドで終わって良かったです。

愛する妻がマネージメントから体調管理などすべてをコントロールしていて、主人公のビリーは妻が亡くなって改めてその彼女の存在の大きさに気づかされます。ある意味妻と二人三脚で人生を歩んできたビリーにとっては、自分の気の短い性格から彼女を亡くしてしまったことは、悔いても悔いきれないほどに悔しかっただろうし、深く落ち込み、そのまま再起できなくてもおかしくなかったかもしれません。しかしそこからこつこつと一歩一歩這い上がっていく真摯な姿は感動的でした。

娘が「ママじゃなくてパパが死ねばよかったのに」というシーンには胸にグッときて泣けました。自分の愛する娘にそんなことを言われたら本当に親としたら自分自身が情けなくて泣けてくるでしょう。

それにしてもジェイク・ギレンホールのプロのボクサー並みの肉体改造とプロ顔負けのリング上での試合は本当に素晴らしかったです。プロの俳優根性を見せつけられた思いです。またそこに華を添えるレイチェル・マクアダムスはキュートで適役でした。何気にレイチェル・マクアダムスはいい映画に出ているなあといつも思ってしまいます。素晴らしい感動作でした。


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コードネーム U.N.C.L.E. [イギリス映画]

「コードネーム U.N.C.L.E.」を観ました。

コードネームU.N.C.L.E. ブルーレイ&DVDセット(初回仕様/2枚組/デジタルコピー付) [Blu-ray]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ブラザース・ホームエンターテイメント
  • メディア: Blu-ray

映画公式サイト: http://wwws.warnerbros.co.jp/codename-uncle/

「リリーのすべて」でエディ・レッドメインと共演しアカデミー賞助演女優賞を見事獲得したアリシア・ヴィキャンデルを観たくて、この映画を観てみました。

監督はガイ・リッチー。「シャーロックホームズ」のアクションみたいなとってもテンポがいい映画に仕上がっていて、特に音楽の選曲が素敵でした。60年代に人気があったイギリスTVシリーズ「0011 ナポレオン・ソロ」を新たに映画化。スパイアクション映画です。アメリカのタイム誌が選ぶ2015年の映画でこの映画は9位を獲ってます(ちなみに1位は「スポットライト 世紀のスクープ」)

核兵器によってこの世を破滅させようとする悪の組織の企みを、CIA工作員ソロ(ヘンリー・カビル)とKGB工作員イリヤ(アーミー・ハマー)が手を取り合って阻止しようとし、ソロが科学者の娘ギャビー(アリシア・ヴィキャンデル)に近づいてイリヤとまずは偽装結婚してもらうのですが…。

60年代の設定なので、何となく古めかしい。でも意外とスタイリッシュ。60年代の服も素敵。音楽や映像、画像処理などがとってもスマートで、この監督ならではの世界観があるなあと思いました。久しく映画に出ていなかったヒュー・グラントも出ていたのはちょっとびっくり。いい役どころでしたが、顔がしわくちゃになっていてちょっとガッカリ。人はどんどん年を取っていくので仕方ないのですけどね。

肝心のアリシア・ヴィキャンデル。とってもキュートでなかなか良かったです。アクションも難なくこなしていたので、10月公開の「ジェイソン・ボーン」で抜擢されたマット・デイモンの相手役としても素敵な演技を披露してくれるでしょう。キュートであるだけでなく演技力も高く評価されているので、これからも注目したい女優さんです。


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鏡は嘘をつかない [インドネシア映画]

サンパール荒川でインドネシア映画「鏡は嘘をつかない」を観てきました。

 ポスター画像

映画公式サイト:http://www.pioniwa.com/kagamimovie/

東京国際映画祭、マニラ国際映画祭、ムンバイ映画祭、香港国際映画祭、台北映画祭など数々の映画祭で上映されたくさんの賞に輝いたインドネシア映画。漁に出たまま帰らない父親の帰りを待ち続ける母と娘を主軸に、女の子を慕う男の子や都会から来たイルカ研究者の青年を交えて、インドネシアの美しいサンゴ礁の島に生きるバジョ族の日々の暮らしを追っています。

海の中に家が建ち、そこに住む人々は海には小さい時から親しみ、一人で船をこいだり、泳いだり、仰向けになって海の上でプッカリと浮かんだり、また昼の時間には昼寝をしたり、夕方になれば地平線の先に沈む太陽や夕焼けが何とも美しく、それだけを観ていても何とも羨ましく、何だか忘れてしまっていたことだなあと思いました。でもそこに住む人にも多かれ少なかれ悩みがあり、漁から帰ってこない父親が行方不明のままで気持ちが宙ぶらりんの状態にされストレスを抱える女の子、そしてその母親で若くして未亡人になりそうな女性もフラストレーションがたまる一方の様子。

母親がおしろいなのか日焼け止めなのか、顔を常に真白に塗っているのですが(ミャンマーのタナカと言われるおしろいみたいなものなのだろうか?またインドでも肌が白い方がいいといってお金持ちは特に小さな時から日焼け止めをかなり塗っているので、そんな感じなのでしょうか?)研究者の青年を民宿にしたその母娘の家に泊めてあげて、その母親のおしろいを青年が落としてあげる感じは秘儀みたいで、ちょっとエロチックでした。また女の子が鏡をもって占い師の元に通って占ってもらうのですが、最後には鏡を母親によって割られてしまい、いろんな家から鏡を盗んでその鏡を人があまり来ない小島の一本の木に下げてキラキラさせていたのはとっても美しかったです。

映画の最後は、女の子の友達の男の子のお父さんも漁に出て亡くなり、またその際に女の子の父親の船の一部が見つかることで、その女の子も母親も一歩踏み出せるような感じになっていました。

男の子たちがインドネシアの歌なのでしょうが、ちょっとインドっぽい歌とそして踊りを披露するところがあり、可愛かったです。即興で歌を歌うのも何だか中国の少数民族の人たちみたいで、アジアに共通しているようで興味深かったです。またもち米みたいなものを良く食べていてタイのカオニャオというもち米を思い出しました。

何だかとってもキラキラした映画でした。そこに住む人たちはきっとこんな生活全然良くない、というかもしれませんが、何だかちょっと羨ましい生活でした。ハリウッド映画ばかりでなくたまには他の国の映画も本当にいいなあと再認識した映画でした。岩波でやりそうな映画だなあと思ったら来月から岩波で公開です。お勧めです。


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REVALUE NIPPON PROJECT 中田英寿が出会った日本工芸 [絵画・美術館展・博物館展]

パナソニック汐留ミュージアムで「REVALUE NIPPON PROJECT 中田英寿が出会った日本工芸 」を観てきました。

ビルボード1

ビルボード2

ビルボード3

公式サイト:http://panasonic.co.jp/es/museum/exhibition/16/160409/

この美術館に行くのは十数年ぶり。以前ルオーの絵を観に行ったことがありましたが、この美術館はルオーの絵をたくさんもっているので、この特別展のほかにも小さな部屋にルオーの絵も何点か飾ってありました。もともと小さな美術館なので、あっという間に鑑賞してしまいました。

日本伝統工芸を見直そうとのコンセプトのもと、「陶磁器」「和紙」「竹」「型紙」「漆」を使った作品が並んでいました。それぞれ伝統工芸を使って現代風にアレンジしているのがとっても素敵でした。伝統工芸も現代風にアレンジしたらもっと需要もあるだろうなあと思いました。

奈良美智が作ったUFO鍋はとってもキュートで、そして思っていた以上に大きくて存在感ありました。入口から入ったすぐのところに展示していることもあり、とっても目を見張りこの展覧会の一番の目玉でした。いつも大きな目のちょっと小生意気な女の子の絵を描いていて、よしもとばななの本の装丁などによく使われていたので昔から親しみがありました。また偶然知り合った人が奈良美智と同級生だったらしく、奈良くんと気軽に言っていたのを思い出します。

和紙を使った張り子の白クマもサイズが大きいのにびっくり。等身大だとのこと。また大きな作品では真っ赤な梅の花をかたどった漆塗りのお風呂も目を引きました。また記憶に残っているのは、薄く削った竹を使って英語で詩を書いてある作品。それとオルゴールですが、大きな花弁を広げた漆の花で装飾してあった作品。silver balloon と名付けられた染色道具の型紙のその隙間から漏れる明かりを利用しての照明。それぞれとっても繊細でなんとも美しかったです。やはり美術館に行くのは楽しい!と思いました。

帰りは銀座に寄って帰ってきたのですが、中国人の観光客の多さに銀座が乗っ取られた気分。よくテレビの報道では見ていましたがこれほどになっているとは。日本人よりも中国人のほうが多いのではないかと思えるくらい中国語が飛び交って、中国人が銀座を闊歩していました。凄すぎる!


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レヴェナント 蘇えりし者 [Leonardo DiCaprio]

レオナルド・ディカプリオが念願のアカデミー賞主演男優賞を獲った「レヴェナント 蘇えりし者」を観ました。

ポスター画像

映画公式サイト:http://www.foxmovies-jp.com/revenant/

実話をもとに書かれたマイケル・パンクの小説「レヴェナント」の映画化。舞台は1820年代のアメリカで、毛皮を求めて移動する遠征隊の道案内のグラス(レオナルド・ディカプリオ)がクマに襲われ瀕死の重傷を負う中、彼の世話をするため残った2人のうち一人のフィッツジェラルド(トム・ハーディ)が、グラスを置き去りにした上、グラスの子供を殺してしまう。命を取り留めたグラスは、過酷な自然に耐え、先住民たちの襲撃をかわしながら、フィッツジェラルドへの復讐をする…。

荒野の中、しかも季節はずーっと雪の積もった極寒の中、クマに突然襲われ、身動きできなくなり、そこから世話してもらえるはずの仲間に裏切られ荒野に見捨てられ、しかも自分の大切な息子を殺され、そこから先住民の襲撃に遭い激流に流され、死んだ動物の骨に残った肉をむしゃぶり、魚をとらえて生で食べ、別の先住民に会い、獲物の生肉を分けてもらいそのまま食べ、体が腐りかけていると言われてテントの中でいぶして治療してもらっている中、その良くしてくれた先住民は他の部隊に殺され首をつったままにされ、再び一人になったグラスが寝ているところをまた襲われて、盗んだ馬で逃走する中、崖からそのまま落ち馬も亡くなり、その馬の内臓をえぐり出して自分が裸になってその馬の体の中にすっぽり自分が入り寒さをしのぎ、元の遠征隊に合流して自分を見捨てたフィッツジェラルドの居場所を突き止める…。フゥー。すごい映画でした。

グロテスク。サバイバルとは本当に生易しいものではないということが、この映画のワンシーンワンシーンから伺えました。矢が突然人を射抜いて、すぐに争いが始まったり、ドンパチ拳銃が鳴り響いたりのアナーキー状態。心臓に悪いシーンがたくさんありました。その一方で、雪が降り積もった荒野、大自然が美しくもあり、静かな風景も心に残りました。主人公のグラスは先住民の女性と結婚して息子もいましたが、自分の妻となった人は早くに亡くなってしまい、事あるごとに彼の頭の中に妻の面影がよぎります。先住民の言葉が時々しゃべられ、静と動のメリハリある映画にも仕上がっていました。また息子も殺されてしまったあとは殺したフィッツジェラルドに復讐の念を持ち、体がまだ元に戻っていないにも拘らず自らグラスは復讐に立ち上がりますが、その戦いも雪の真っ白な中、ナイフで指を落とし、足をぶつぶつと刺し、真っ赤な血が真っ白な雪の中に広がるのです。凄まじい映像でした。

レオがやっと手に入れたアカデミー賞主演男優賞。その価値は本当にあると思いました。賞レースが始まったとき、「リリーのすべて」で同じようにゴールデングローブ賞主演男優賞やアカデミー賞主演男優賞にノミネートされていたエディ・レッドメインが、「賞は間違いなくディカプリオが獲ると思います」と言っていたのですが、この映画を観ると本当にまさにレオがこの役に徹していてブレがなく、堂々としたグラスを演じていました。本当に長い間願っていた賞が獲れて良かったです。レオ、おめでとう!と言いたい。

また憎まれ役のフィッツジェラルド役のトム・ハーディや遠征部隊の隊長のドーナル・グリーソンも良かったです。トム・ハーディは「裏切りのサーカス」で注目したのですが、レオと一緒に「インセプション」にも出ていてレオとは縁があるのかなあと思いました。また雑誌Timeのインタビューにトム・ハーディが「僕はベネディクト・カンバーバッチやエディ・レッドメインとは違うタイプだし、彼らのようにはなれない。もちろんエディとは仲が良くて友達だけどね」と言っていた記事を読みましたが、もっと彼の出演作品も観てみたいなあと思いました。またドーナル・グリーソンが「アバウト・タイム 愛しい時間」の主役ティム役を演じてた同じ人とは知らずに観ていて、後からチェックしてびっくりしてしまいました。彼の作品ももっとチェックしたいです。

この作品がアカデミー賞作品賞を獲ってもおかしくない位、作品自体も完成度が高かったと思います。お勧めです。


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