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【芸能・社会】

藤木「蜷川さんの思い、かたちに」 遺作「尺には尺を」公開稽古

2016年5月25日 紙面から

蜷川幸雄さんの遺作舞台「尺には尺を」の公開舞台稽古で熱演を誓った藤木直人(右)と多部未華子=さいたま市の彩の国さいたま芸術劇場で(五十嵐文人撮影)

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 多臓器不全のため12日に80歳で亡くなった演出家蜷川幸雄さんの遺作となった舞台「尺には尺を」(25日〜6月11日)の公開稽古が24日、上演先のさいたま市の彩の国さいたま芸術劇場で行われ、主演の藤木直人(43)や多部未華子(27)らが熱演を披露した。

 蜷川さんが1998年から手掛けていたシェークスピア・シリーズの第32弾。4月には病床にあった蜷川さんだが、最後までけいこ場に復帰することを望んでいた。演出補の井上尊晶さんが、蜷川さんとけいこ現場をつないで仕上げた。

 舞台は、藤木演じる領主代理アンジェロと、修道女見習いのイザベラ(多部)を軸に、慈悲や正義、真実などの問題を描き出す。

 昨年の「海辺のカフカ」以来、2度目の蜷川作品の藤木は「けいこ場に復帰するのが、蜷川さんの目標でした。かなわなかったのは残念ですが、その思いをみんなで頑張ってかたちにして、蜷川さんに見てもらいたい」と熱演を誓った。

 藤木や多部らキャストは4月23日に蜷川さんの病床を見舞った。この時が別れになった多部は「蜷川さんの顔を見て、手を握りました。今もそばにいるような気がします。寂しいけど大丈夫」と話した。

 

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