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【芸能・社会】下地イサム、宮古島方言アルバムリリース 「スマフツ」目指す方向見えた!2016年5月25日 紙面から
宮古島出身のシンガー・ソングライター下地イサム(46)が、宮古島の方言を意味する「スマフツ」をそのままタイトルにしたアルバムを出した。昨年12月に本名の「勇」から「イサム」に改名して出した標準語のアルバム「THE HUMAN GIFT」から半年。心機一転の2作で、目指す方向が見えてきた。 宮古島の久松漁港特設会場で行った2012年のデビュー10周年ライブは、宮古島出身アーティストとしては前代未聞の一大イベントとして盛り上がった。方言と標準語の“両刀遣い”で曲を作ってきた下地の大きな区切りになった。 が、その後の展開に頭を悩ませた。「少しでもステップアップしていなければ」。インディーズからスタートしてメジャーデビュー。BEGINの島袋優と組んだり、岩崎宏美、夏川りみに曲を提供するなど手応えをつかんだ。それでも、どこか晴れないモヤモヤ。 そんな時、NHK沖縄の番組「うちなーであそぼ」から方言を題材に曲を依頼された。「椰子の実」(島崎藤村作詞)、「あめふり」(北原白秋作詞)、「うさぎとかめ」(石原和三郎作詞)の詞を宮古方言に“翻訳”。なじみのあるメロディーにのった不思議な語感に「CDはないの?」という問い合わせが相次ぎ、「それなら」と方言のアルバムを制作した。 尊敬する宮古島の先輩ミュージシャン、のひなひろしの「もうひとつのうりずんの島」、大好きな「浜辺の歌」も入れた。初めてチャレンジしたのは、語りの作品。転校してきた女の子を同時に好きになった少年と友達を描いた「夏の夜」。約12分の「400m走実況中継」は、大観衆が詰め掛けた島のスタジアムで、日本記録に迫るレースが展開される様子をしゃべりまくる架空の中継。伝えたかったのは、「言葉はよどみなく出てくる、それだけ魅力があるんだということ」。波の音、セミの声なども取り入れ、郷愁と優しさに満ちた10曲に仕上がった。 方言を知らない子どもたちが増えていることに危機感を覚える下地は、「島言葉の間口を広げるのが自分の役割なのかな。(今回のアルバム制作で)あー、こういうことだな、と全部ふに落ちた」という。たとえ言葉がわからなくても「リズムにのることで伝わることもある」ことを信じて、標準語の歌とスマフツの歌を歌い続ける。 (本庄雅之) ◇来月4、5日ライブ◆ライブの予定 6月4日東京・池袋サンシャインシティ噴水広場、5日名古屋オキナワAサインバーKOZA。いずれも石垣島出身の三線唄者・新良幸人とのユニット「SAKISHIMA meeting」で出演。池袋は沖縄めんそーれフェスタの一環で無料。 PR情報
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