ゴールデンウィーク(GW)にクルマでお出かけした人も、多かったのではなかったのではないだろうか。ガソリン価格が7年ぶりの安値水準になり、多くのドライバーが喜んだはずだ。全国平均でみると、直近の高値である平成26年夏に比べレギュラーガソリンは3割も値を下げた。だが、この間、ガソリンの原料となる原油は5割以上も値下がりしている。原油安の割にガソリンが値下がりしないのはなぜなのか、探ってみた。
「満タンで買う人が多いです」。都内のガソリンスタンドの店員はこう話す。首都圏のセルフスタンドではレギュラーガソリンが、1リットル当たり100円程度で売られている店が多い。逆にガソリンが高かったころは1000円、2000円と金額を指定して買う人が多かったという。
経済産業省資源エネルギー庁が18日発表した16日時点のレギュラーガソリン1リットル当たりの全国平均小売価格は、前回調査(9日時点)より80銭高い118円80銭だった。値上がりは10週連続。とはいえ、直近の高値である26年7月14日時点の169円90銭と比べると、3割も安い水準だ。
ガソリン安の原因は、原油価格の下落にある。国際指標となるニューヨーク原油先物相場(WTI)は17日、前日比0・59ドル高の1バレル=48・31ドルで取引を終えた。26年7月中旬のWTIは100ドル超で推移していたため、足元の価格は5割以上も安い。
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