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 一般社団法人「大阪タクシー協会」(大阪市)は24日、協会の運営費を含む約2億1200万円を着服していたとして、元経理部長の男性(60)を20日に懲戒解雇したことを取材に対して明らかにした。業務上横領などの疑いで大阪府警に告訴する方針という。

 同協会によると、男性は昨年4月~今年4月、加盟事業者(160社)から集めた運営費と職員の退職金(約1億6800万円)、乗車券の売上金(約4100万円)などを着服していたという。経理を1人で担当し、協会の銀行口座からインターネットを通じて自分の口座に送金。口座間で金の移動を繰り返し、不正が発覚しないようにしていたとされる。

 男性は2013年に経理部長になり、昨年に定年退職した。嘱託で部長を続けていた4月末、「競馬予想サイトの運営会社に全額投資した」と協会に申告したという。着服総額は協会の年間予算とほぼ同じ額にあたり、協会側は「イベントの縮小や退職金が支払えなくなる可能性もある」としている。