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アディダス、24年ぶり自国回帰 ロボットで靴大量生産

2016/5/25 2:34
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 【フランクフルト=加藤貴行】スポーツ用品世界2位の独アディダスは24日、2017年からドイツ国内でロボットによる靴の大量生産を始めると発表した。アディダスは1993年に国内の靴生産から撤退しており、24年ぶりに国内に回帰する。アジアの人件費が上昇する一方で、ロボットの競争力が高まってきたことが背景にある。アディダスは欧米などの大消費地に近いところで生産する体制を敷く構えだ。

 アディダスは昨年末から独自動車部品・医療機器メーカーと協力し、本社のある独南部バイエルン州に「スピードファクトリー」を設置、試験的に500足の小規模産を始めていた。数百万足単位を効率よく生産するめどがつき、半年あまりで大量生産への移行を決めた。18年には米国でも同様に大量生産を始める計画だ。

 ロボットを使うことで24時間の生産が可能で、流行の発信地に近い欧米でのはやりのモデルに即応するといった柔軟な生産も可能になる。中国やベトナムから欧米に輸送するコストや二酸化炭素(CO2)排出量を抑える効果が見込める。

 ヘルベルト・ハイナー社長は声明で、「スピードファクトリーは産業界に革命を起こす。消費者は最新の製品を求めており、それが手に入るようになる」と訴えた。

 アディダスの本国ドイツでは「インダストリー4.0」と呼ばれる、ロボットやデジタル技術を駆使した先端のものづくりの動きが様々な業種で広がる。

 アディダスも今回のロボット生産のほか、店頭で3Dプリンターを使って消費者が好みの靴を注目できるようにするなど、最新の技術やサービスを貪欲に取り込んでいる。

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