今日のGoogleのトップロゴはメキシコ人作家のロサリオ カステリャノスが本を片手に月を眺めているイラストですね。
ロサリオ カステリャノス
ロサリオ カステリャノスは1925年5月25日生まれのメキシコの詩人、作家です。
彼女の代表作としては「バルン・カナン: 九人の神々の住む処」があり、幼少期の体験を元に革命動乱期メキシコのドラスティックな躍動のなかの先住民たちや、特権農園主、教会、そして女性たちを描いたフェミニズム文学です。
彼女の家は比較的裕福な家庭で、カステリャノスの家にはマヤの先住民が仕えていましたが、その人たちの苦難に気づいたのが後の作品について考えるきっかけとなったと言われています。
しかし、ラサロ・カルデナス大統領による土地改革によってロサリオ一家は突如、持っていた土地の多くを失うことになります。
ロサリオ・カステリャノスが15歳の時、一家はメキシコシティーに移住しましたが、その一年後に両親が他界し、1人取り残されることになります。
その後、彼女はメキシコ国立自治大学で哲学や文学を学び、国立先住民研究所に所属して貧困地域でのリテラシーを改善するための劇の台本を書いたりしました。
この国立先住民研究所は皮肉なことにかつて土地改革を行ったカルデナス大統領によって設立されたものだったといいます。
ロサリオカステリャノスはその後も生涯を通じて文化や性による差別をテーマに文学作品や批評を書き続け、彼女の作品はフェミニストやカルチュラル・スタディーズに影響を与えたといいます。
彼女は詩人としてだけでなく、作家、批評家、劇作家としても知られていて、様々な顔を持っていました。
メキシコ文学における彼女の貢献によって、1971年にはイスラエル大使にも任命されています。
1974年8月7日、ロサリオカステリャノスは電気事故によって命を奪われました。一節によると、この事故は自殺だったのではないかという見方もあります。
彼女の残した有名な一節には以下のものがあります
”We have to laugh, because laughter, we already know is the first evidence of freedom”
笑おう、我々もすでに知っているが、笑いこそが自由への最初の兆候だ
(ロサリオ・カステリャノス)