中学生がコンピューターウイルスを販売する手助けをしたなどとして、大学の職員が警視庁に逮捕されました。NHKが主に報じています。
概要
- 逮捕されたのは、東京・練馬区の大学職員、阿部健吾容疑者(26)で、警視庁によりますと、去年、札幌市の中学生がコンピューターウイルスを販売する手助けをしたなどとして、不正指令電磁的記録提供ほう助などの疑いが持たれている。
- 阿部容疑者は、中学生から依頼を受けてウイルスがきちんと動くか動作確認をしたり、使い方を教えたりしていた。
- 中学生は2015年にウイルスを販売したとして逮捕された、2016年3月、家庭裁判所で保護観察の処分を受けています。
- 阿部容疑者は、会員制情報サイトで「激裏情報」でパソコンのセキュリティーに関する記事を書いており、その記事を見た中学生が阿部容疑者にツイッターを通じて連絡し知り合った。その後は匿名性の高い通信アプリでチャットをしていた。
- 阿部容疑者は容疑を認めたうえで、「ウイルスがどう動くか好奇心で検証したかった。頼ってきた人の力になりたかった」と供述しているということです。
なお中学生は2015年11月4日にウイルスを販売したとの疑いで逮捕、保護観察処分を受けています。
他人のインターネットバンキングのIDやパスワードを不正に取得して不正送金を可能にするウイルスを所持していたとして、警視庁サイバー犯罪対策課は4日、札幌市内に住む中学2年の少年(14)を不正指令電磁的記録(ウイルス)保管容疑で逮捕したと発表した。同課によると、容疑を認めている。
逮捕容疑は6~9月、自宅のパソコンや外部のサーバーに、不正送金を引き起こすウイルス「ZeuS(ゼウス)」を保管していたとしている。ゼウスに感染したパソコンでネットバンキングのサイトに接続しようとすると、正規のログイン画面を装った偽の画面が表示され、入力したIDやパスワードが盗み出されるという。
(ソース:毎日新聞)
Zeusとは?
中学生らが販売していたウイルスは、ブラウザーのプロセスに侵入して正規サイトとの通信から情報を盗み取り、攻撃者のサーバーに送信する「Zeus/Zbot」というマルウエアです。
感染すると偽のオンラインバンクの画面が表示され、入力したID,パスワードを盗まれて、持ち主が関知しないうちに勝手に犯罪者の口座に送金されるという恐ろしいシステムです。
容疑者について
- 氏名:阿部健吾
- 年齢:26歳
- 住所:東京都練馬区大泉町4
- 職業:洗足学園音楽大学の職員
激裏情報スタッフ
朝日新聞によれば、「阿部容疑者は、芸能ゴシップや薬物情報を掲載する会員制情報サイト『激裏情報』のスタッフである」と報じらています。
激裏情報HPでは、裏ワザ的なネタがたくさん書かれており、中には、
- 【ワーム】ネットワーク感染型マルウェアのダウンロードと使用方法
- アンチウイルスソフトに検知されにくいバックドアを作成する方法
- Android端末を遠隔操作する方法
- オンラインバンクのウイルスソースコードを入手する方法
押収された本
阿部容疑者から押収されたとして陳列されている4冊の書籍は、
- コンピューター悪のマニュアル ビギナーズ
- ハッカーの教科書
- ハック&クラックツール2005
- コンピュータウイルス製造ハンドブック
となっています。ただしあくまで押収されたなかでインパクトが強いタイトルを並べただけだと思います。
ネット上の反応
- Windows10 Updateウイルスも取り締まってほしいです。
- Windows10への自動アップデート誘導システムも何とかしてほしい
- これで何度目でしょうか?Windows10 Updateウイルス!
月例にこっそり紛れ込ませてインストールさせようとするマイクロソフト。
KB3035583
チェックを外して非表示にしてもしばらくするとまたゾンビのように復活するんで困ります。
ヤフーのコメントでは何故かWindows10へのアップデート批判で盛り上がっていました……笑