何でも端折ってなるべく聴衆の方々の目を覚ますような物言いをしようとすると、私たちは実に不正確な物言いをしてしまう。
分かりやすくしようと思って、アバウトな物言いをするとよくよく調べたら厳密にはちょっと違いそうだ、などということがある。
学者の方は厳密なのが命だが、講演などを頼まれる普通の人は聴衆の方々が眠り込まないように、なるべく話を面白くする。
何しろ注釈が必要なことを講演で一々注釈を付けながら話すようなことはない。
まあ、そんな風に言ってもいいのかも知れないが、正確に言えば違いますね、と言わざるを得ないのが、橋下徹氏の物言いである。
私自身もずいぶん不正確なことを私のブログに書いてしまうが、橋下氏の法律論議にもそういうところがある。
橋下氏のいうとおりにやってしまったら裁判所で否定されてしまった、などということもあるから、話は面白くても鵜呑みにはしない方がいい。
一つの考え方としてそういう言い方が通用する場合もありますね、ぐらいの感覚で見ておくのがいい。
政治資金規正法の改正で不動産の購入を法の明文の規定で禁止したことはそのとおりだが、だからと言って政治資金を私的用途に流用することが合法化されたわけではない。
政治資金収支報告書の記載を意図的に偽れば不実記載になることは当然で、公私混同の追及は道義的にしか出来ない、というのは法の解釈としては誤っている。
多少の公私混同的支出があってもそれが直ちに重大な犯罪になり刑事事件として立件されるかどうかは分からない、現実には立件されない可能性が高いだろう、という見通しを立てること自体は普通の弁護士の感覚として許されるだろうと思うが、だからと言って舛添氏の問題が刑事事件としては不問にされるだろう、という予想を現時点で立てるのは、少々甘過ぎる。
あえて異論を言っておいた方がマスコミから注目されるだろうと思っての話なのだろうが、これはどちらかというと〇〇〇法律相談所のレベルの回答程度のことであって、この程度のことを鵜呑みにすることはとてもお勧めできない。
セカンド・オピニオンもサード・オピニオンも必要ですね、というのが私の感想である。
記事
- 2016年05月22日 11:44
不動産購入以外の政治資金の支出の公私混同は罪に問われない、というのはデマの類
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