「核犠牲象徴の地」言及へ
【ワシントン会川晴之】ローズ米大統領副補佐官(戦略広報担当)は19日、電話で記者会見し、オバマ米大統領が27日に広島を訪れる際に、被爆地の広島と長崎は「罪なき人々の命が奪われ、核兵器による犠牲者を生んだ。その双方の象徴の地だ」と所感で言及する見通しを示した。
ローズ氏はオバマ氏が安倍晋三首相とともに広島平和記念公園を訪れ、原爆慰霊碑に献花した後に、数分間の所感を述べると説明。その中で「政治指導者と市民は、戦争が莫大(ばくだい)な犠牲をもたらすことを思い起こさなければならない。罪なき人々の犠牲を決して忘れてはいけない」との考えを盛り込む意向を示した。ただ「大きな演説をする場所ではない」とも指摘し、核軍縮などについて新しい提案を発表する考えがないことを示唆した。
また、オバマ氏の広島訪問に対応して安倍首相が日米開戦の地となった米ハワイ州の真珠湾を訪問する案について、ローズ氏は「大統領の広島訪問とは関係はない」と述べ、安倍首相が判断することだとの認識を示した。