「米軍基地あるから被害に遭う」副知事抗議
沖縄県うるま市の女性の遺体が遺棄された事件を受け、安慶田(あげだ)光男副知事は20日、県庁で外務省の水上正史沖縄担当大使と防衛省沖縄防衛局の井上一徳局長と面談した。安慶田副知事は「米軍基地と隣り合わせの生活を余儀なくされている沖縄県民だからこのような被害に遭う。断じて許せない」と強く抗議した。
沖縄では3月に米兵による女性暴行事件が発生したばかり。そのわずか2カ月後に米軍関係者による凶悪事件が発生しただけに、安慶田副知事は「これまで何ら目に見える形での改善がされていない。本当の意味で日本政府や米軍は取り組んでいるのか。これまで通り綱紀粛正を強調するだけでは同じことの繰り返しだ」と述べ、具体的な再発防止策の実施を求めた。水上、井上両氏は事件について謝罪した。
一方、自民党沖縄県連も外務省沖縄事務所を訪れ、水上氏に抗議した。具志(ぐし)孝助・県連幹事長は「こんな犯罪が沖縄では日常茶飯事のように発生し、怒りのやり場がない。米軍は沖縄から出て行けという声が出てきてもおかしくない」と語った。【佐藤敬一】