「全容解明する」…県警会見
行方不明だった沖縄県うるま市の女性会社員(20)が遺体で見つかり、元米兵で軍属のシンザト・ケネフ・フランクリン容疑者(32)が19日、県警に逮捕された。県警の渡真利健良刑事部長らは午後10時半ごろ、うるま署で記者会見を開き、約80人の報道陣を前に「こういう結果になり、極めて残念だ。全容を解明したい」と厳しい表情で語った。
幸喜一史・捜査1課長によると、女性のスマートフォンの位置情報が確認されたうるま市州崎地区の防犯カメラに映っていた車両を一台一台調べ、持ち主に事情を聴いてきた。米軍関係者が使う「Yナンバー」の車の持ち主のシンザト容疑者に16日、事情を聴いたところ動揺したそぶりを見せたため、19日に改めて事情聴取。「動かなくなった女性を捨てた」と認め、供述に基づき、遺体を発見したという。
シンザト容疑者は殺害もほのめかしているといい、幸喜課長は「殺害の経緯については今後の捜査で明らかにしていく」と話した。
シンザト容疑者は米軍嘉手納基地でインターネット関連の仕事をしており、県警が米軍に照会したところ、日米地位協定の対象となる「軍属」と確認されたと説明した。
一方、女性の遺体について幸喜課長は「置かれるように遺棄されていた」と話し、服は着ていたが損傷が激しいという。動機については回答を避け、渡真利部長も「今回の逮捕は死体遺棄容疑。まずは入り口部分を固めていく」と述べた。【佐野格】