社会人になりたての頃は、いい人であろう、優しい人であろうと思って仕事をしていた。
けれど、理不尽な上司や板挟み、ダブルスタンダードな指示、そして責任の押し付け合いなどを経て
いい人は損をするということを学んだ。
いや、極限までいい人は信頼されるので、マイナスもあるが最終的にはプラスになるだろう。
けど私はそこまでいい人にもなれず、かといって悪い人にもなれず、中途半端だった。
そこで、私は悪い人戦略をとることにした。
なかなか言うことをきかず、とにかく自分に有利なよう譲歩させる。
納期や依頼方法、仕事の運び方に至るまで、残業や休日出勤になるような条件はすべてはねのけ
理屈で潰す。時には机をたたきヒステリックに暴力性をアピール。
面倒なことを私に頼むと百倍面倒なことになるぞ、と脅した。
これって、舐められないようガンをつける不良に似ているね。
とにかく職場の良い子ちゃんから超面倒くさいババアお局になった私。
後輩には仕事を押し付け、とにかく自分が楽する方向に動き、敵対勢力に
弱みを見せないよう政治家の如く動いた。
結果、仕事はとても楽になった。
面倒な仕事があっても、私に振られることはなくなった。かといって社内で干されているわけではない
自分の分の仕事はキッチリ確保しつつ、後輩から成果だけをぶんどって着々とキャリアを築いている。
給料も上がり、余裕ができたのか、距離の合った家族とも最近は仲良しだ。
悪い人戦略は、最高だ。
だって、悪い人になることで、手の届く範囲の人たちに優しくなれるのだから。
後輩が何人か私の理不尽さが原因で辞めたけど、気にしない。